比較的手ごろな値段ながら、重厚な味わいとバランスの取れた果実味を持つところが気にいって我家では Ch.Moulin saint-georges に次ぐ二番手の位置づけでテーブルワインとして常備していたワインです。
Wine étiquette
Tasting
- ボリューム 軽□□□□■□□重
- タンニン 控□□□□■□□渋
- 甘み 辛□■□□□□□甘
- 酸味 弱□□□□■□□強
- オーク、ブラックベリー、バニラ香と共にゆっくり味わえた
Profile
- 【Ownership】Nicolas Thienpont
- 【Region or Appellation】Francs Cotes de Bordeaux > Cotes de Bordeaux > Bordeaux > France
- 【Classification】
- 【Wine Style】Red-Savory and Classic
- 【Grape/Blend】Bordeaux Blend Red Wine
- 【Blend】Merlot, Cabernet Franc
- 【Food Pairing】Beef and Venison
- 【Sweetness】Dry
- 【Maturation】Oaked
- 【Alcohol ABV】13 - 14.5%
- 【Avg. Price 】¥3,000/750ml
- 【Ageing】12-16 months in wooden tanks and 225 L barrels renewed by third each year.
Winery
- Château Puygueraud は、小さな Côtes de Bordeaux Francs のアペラシオンにある Bordeaux のドメーヌである。 Merlot を主体に Cabernet Franc と Malbec をブレンドしている。
- Puygueraud は、著名な enologist であり wine consultant の Nicolas Thienpont が所有する、Bordeaux のいくつかのエステートのひとつである 。
- Puygueraud の土地は1946年に Thienpont の父 George Thienpont が購入した。 ブドウ畑は第二次世界大戦中に破壊されたため、数十年間は穀物がブドウの木の代わりをしていた。
- 1970年代後半には土壌が回復し、再びブドウの木が植えられ、1983年に最初のヴィンテージが生まれた。
- ドメーヌは海抜384フィートの Bordeaux 右岸で最も標高の高い場所のひとつに35ヘクタールを所有する。
- 2005年、 Cabernet Sauvignon はすべて Cabernet Franc に植え替えられ、現在では畑の4分の1を占め、残りは Merlot が占めている。
- シャトーが所有するブドウ畑は、標高117メートルの Cotes de Francs の高原に位置し粘土と石灰岩から成る白亜質の土壌で、ブドウ樹は1ヘクタールあたり4,500本の密度で植えられています。ブドウの台木やクローンは、テロワールの個性を最大限に表現できるように細心の注意を払って選定し、管理しています。
- 健康的に成熟したブドウの収穫を可能にするため、通常よりも収量を抑え、夏とヴェレゾン期(ブドウが色づく頃)の選定やグリーンハーヴェストなどをしっかりと行うことによってブドウ栽培に理想的な環境を維持しています。
- 手摘みで収穫されたブドウは厳しく選別され、ステンレスタンクにて発酵。
- 穏やかに果皮浸漬と抽出を行います。樽にてマロラクティック発酵後は澱と接触させながら12-16ヶ月熟成させ、軽い清澄を行った上でボトリングされます。
- こうして完成する Puygueraud のワインは華やかな果実のアロマが印象的。豊潤な果実味に心地良い酸とタンニンが溶け込んだ、穏やかで純粋な味わいが特徴です。
- セカンドワインの Château Lauriol は、若い樹齢のブドウから造られ、特定のヴィンテージでは、Cuvée George という別のワインも造られる。 George Thienpont を称えるこのワインは、Malbec の比率が3分の1以上と、この地域の他のワインに比べてブレンド比率が高く、シャトーの Grand vin よりも高値で取引されている。
- 2013年、 Puygueraud は Sauvignon Blanc と Sauvignon Gris をほぼ同量ブレンドした樽発酵の Bordeaux blanc を造り始めた。
Last updated 16-Mar-2020
- 現在は Pavie Macquin を再生させた息子のNicolas Thienpontが運営しており、コストパフォーマンスの優れたワインを生み出しています。
Thienpont家の歴史
- ボルドー右岸 Pomerol の名門 Thienpont 一族のワインの歴史は、1840年代の Camille Thienpont がベルギー東部のエティクホーフェでワイン商を創設したことから始まります。
- 1924年、Georges Thienpont (1881-1960) は Pomerol の Vieux Chateau Certan を購入しボルドーの名醸地に Thienpont 一族の地盤を固めました。
- 同じく1921年に購入していた St.Emilion の Ch.Troplong Mondot は世界恐慌の煽りを受け1930に売却。
- Georges Thienpont には13人の子供がおり、そのうちの何人かがワイン造りに関わっております。そして現在は次の世代の Jacques や Francois などの現役世代が活躍しています。
- Thienpont 一族が共同で所有権を持つ Vieux Chateau Certan を主軸に、ボルドーの右岸を中心に多くのワインを手掛け4世代にわたり、ボルドー屈指の名門一族として最高峰のワインを世界中に提供しています。
Thienpont 家の造るワイン
Thienpont 家のワインの特徴
右岸で、家族経営で、小規模生産、というのが最大の特徴です。
- 完熟した果実味(青みを全く感じないが、決して過熟ではない)
- メルローの肉厚で柔らかい果実味+カベルネ・フランの華やかさと骨格(Thienpont 家はカベルネ・フランを大切にしています)
- しっかり感じる美しい酸味
- 熟れて質の高いタンニンが緻密に詰まっている
- 良い樽感があるものの強すぎず、果実味を大事にしている
- アフターに口がスーッとするフレッシュ感とミネラル感
Vieux Château Certan (Pomerol)
1924年フランドル地方のワイン商であったGeorges Thienpont (1881-1960)氏が購入し、これが Thienpont 一族のボルドー地方参入の始まりとなる。14haの一枚畑は23区画に分けられ、区画ごとの土壌、植樹されているブドウ品種、樹齢などによりそれぞれの栽培方法で畑の手入れを行います。
平均樹齢50年の高樹齢であることと、ポムロール台地のミクロクリマによるこの土地ならではの利点により、Vieux Château Certan のブドウはどの品種のブドウも、どの区画でも完璧な完熟レベルに達することが出来ます。
醸造はヴィンテージにより15~17バッチに分けて行っています。
現在は Georges 氏の孫である Alexandre が指揮を執り、2011年には息子の Guillaume も加わっています。
Ch.Le Pin (Pomerol)
1979年、Thienpont 一族はポムロール台地の中心部に位置する小さな畑を購入した。オークの新樽でマロラクティック発酵を行う当時としては大変斬新なワイン造りを行った。これは St.Emilion で始まった Garage Wine の流れをつくるきっかけになったと言われている。
年間生産わずか7000~8000本と少なく、ファーストヴィンテージから高値での販売を始め、その人気は設立当時目標としていた Ch.Petrus をも凌ぐ勢いだ。
Ch.Pavie Macquin (St.Emilion Grand Cru)
現オーナーの祖父アルベール・マカン氏 (1852-1911)の名前に由来しています。
彼は St.Emilion でフィロキセラ被害に遭ったブドウ樹を接木の技術で救った人物でもあります。15haの畑は St.Emilion の丘の頂上部にあります。石灰岩の上にある粘土石灰質の土壌は水はけが良いと同時に、ブドウ栽培にちょうど良い水分を自然に保つ、素晴らしい土壌です。粘土質の土壌からは肉厚な果実味を持つしっかりとしたボディのワインを生み、口当たりは柔らかくもパワフルな味わいのワインができます。
1990年より天才醸造家 Stéphane Derenoncourt(ステファン・ドゥルノンクール)氏をコンサルタントとして迎え、Nicolas Thienpont 氏が1994年から総支配人として指揮を執っています。
2006年9月の St.Emilion 地区の格付けの見直しによりPremiers Grands Crus Classe-B に昇格。
2006年9月の St.Emilion 地区の格付けの見直しによりPremiers Grands Crus Classe-B に昇格。
Château Roque de Jean Lice Cuvée François Thienpont (Bordeaux Supérieur)
Entre de Mers 地区の石灰岩台地に有るシャトー・ロック・ド・ジャン・リスの畑の中で優れた区画を Francois 氏が選りすぐり、栽培から関わり、その区画のブドウのみで醸造した特別な Cuvee です。
Thienpont 一族は石灰岩を含む土壌でのブドウ栽培やワイン造りの経験が豊富にあるため、このようなテロワールのブドウから行う醸造や熟成に精通しています。
モチベーションの高い栽培者と力を合わせ、このリッチでチャーミングな果実味を感じる、そして綺麗にバランスのとれた Bordeaux Supérieur ワインを造っています。
ファースト・ヴィンテージは2003年で、マコンのコンクールで初年度から金賞を受賞しています。
このワインは凝縮感のあるテクスチャーと果実の丸みが感じられ、洗練されたフィネスとミネラル感を兼ね備えたスタイルとなっています。
Thienpont 一族は石灰岩を含む土壌でのブドウ栽培やワイン造りの経験が豊富にあるため、このようなテロワールのブドウから行う醸造や熟成に精通しています。
モチベーションの高い栽培者と力を合わせ、このリッチでチャーミングな果実味を感じる、そして綺麗にバランスのとれた Bordeaux Supérieur ワインを造っています。
ファースト・ヴィンテージは2003年で、マコンのコンクールで初年度から金賞を受賞しています。
Château Alcée ( Francs – Côtes de Bordeaux)
2011年、Nicolas Thienpont 氏が Castillon 台地の上に、赤粘土の表土の下に石灰岩のある土壌から成る3haの畑を購入。更に目の詰まった粘土の薄い表土と石灰岩から成る畑を新たに購入し2014年1月には畑を6.5haとする。このワインは凝縮感のあるテクスチャーと果実の丸みが感じられ、洗練されたフィネスとミネラル感を兼ね備えたスタイルとなっています。
Les Fillottes (Pomerol)
最高品質を目指す François と Guillaume がタッグを組み、共同で造る Pomerol の新しいワインです。François は Grand Cru のエキスパートであり、Guillaume は父の Alexandre と共に Vieux Château Certan を造っています。Les Fillottes の畑は Vieux Château Certan のすぐ側にあり畑の土壌は目の詰まった粘土と砂利から成ります。樹齢の高いこの区画から、ワイン愛好家唸らせるような高品質の Pomerol wine を生みだしています。
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Wine 雑学
AOC(AC)ワイン
AOC(AC)ワイン
- AOCとは Appellation d'Origine Controlee (原産地統制呼称制度) の略
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。
- 1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOCが正確な表現で、「AC」は、「AOC」の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合。
- 原産地とあわせて言う場合には、「AC」を使う。例としてAC.Bourgogne との表示は Bourgogneが「O」に当たる原産地なのでACを使っています。
Chateau system
Chateau system
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- Chateau system とは、ボルドーの特有の制度として「シャトー名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
- ボルドーワインは「シャトー・ワイン」と「ゼネリック・ワイン」に分けられる。
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
- 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
- 自分の醸造所でワインに仕込む
- 自分のところで樽貯蔵する
- 自分のところで瓶詰めを行う
- Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- ボルドーの大手酒商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
- ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。
- ボルドー全域のもの「Bordeaux」
- 地区のもの「Medocや Graves・・・・」
- 村のもの「MargauxやSt-Emilionなど」。これはセミ・ゼネリックとワンランク上の呼び方をする。
Saint-Émillion の格付け(1955年制定)
- Saint-Émillion は1955年以来、公的格付けがなされていて、10年毎に見直しを計る事になっています。
- これまでに1969年、1986年、1996年、2006年、2012年、2022年の6回にわたって改訂された。
- 格付けはそれぞれのシャトーのワインの価格や地価、ブランド性に大きく影響を及ぼします。そのため、2006年の見直しでは、降格した13のシャトーのうち八つのシャトーがその公平性を巡って不服を申し立て、訴訟となる。結果、2006年の格付けは取り消しとなり、1996年の格付けの効力を2011年まで延長するという暫定措置が取られた。
- 2012年の格付けでは、Premier Grand Cru Classé A に、新たに Château Pavie と Château Angélus が加わった。それまでは、Château Cheval Blanc と Château Ausone の2つのドメーヌだけだった。また、小さなガレージワイナリーから急成長しシンデレラワインという呼び名を持つCh. Valandraud や Ch. Canon La Gaffelière など四つのシャトーが Premier Grand Cru Classé B に昇格した。
- 2022年の格付けでは、Ch. Figeac が Premier Grand Cru Classé A に昇格した。
- 1955年から頂点に立ち続けてきたPremier Grand Cru Classé A の Ch. Ausone と Ch. Cheval Blanc の2シャトーが、審査基準を理由に格付けに参加しないことを表明。
- Ch. Angelus は、共同経営者の有罪判決を受けて格付けから撤退。
- Ch. Canon La Gaffelière(Premier Grand Cru Classé B)も、格付けを辞退。
2022年のプルミエ・グラン・クリュ・クラッセに格付けされたシャトー
Premier Grand Cru Classé A
- Ch. Figeac
- Ch. Pavie
- Ch. Beau-Sejour-Becot
- Ch.Beausejour Duffau Lagarrosse
- Ch. Belair-Monange
- Ch. Canon
- Ch. Canon La Gaffelière
- Ch. Larcis-Ducasse
- Ch. Pavie-Macquin
- Ch. Troplong-Mondot
- Ch. Valandraud
- Clos Fourtet
- La Mondotte
- Ch. Trottevieille