良質のブドウから出来るワインは非常に凝縮し、ミネラル分が豊富で、スパイシーな香りが特徴的です。若いうちからタンニンもまろやかで、口当たりが良く、エレガントさも感じさせてくれます。「典型的な長期熟成型のワイン」と賞されるLynch Bagesは、Medoc格付5級ですが、その実力は決して侮れません。格付けを遥かに超えた味わいがあります。
Wine étiquette
Tasting
- ボリューム 軽□□□□□■□重
- タンニン 控□□□□□■□渋
- 甘み 辛□■□□□□□甘
- 酸味 弱□□□□□■□強
- 熟成感、果実感豊かな芳香、適度なタンニンの収斂感、まろやかな口当たり、エレガントで軽快な飲み心地、凝縮感有る旨味、まろやかな軽い甘みと適度な酸。ジューシー、深い余韻。
Profile
- 【Ownership】Cazes Family
- 【Region or Appellation】Pauillac > Medoc > Bordeaux > France
- 【Classification】5eme Grand Cru Classé
- 【Wine Style】Red-Savory and Classic
- 【Grape/Blend】Bordeaux Blend Red Wine
- 【Blend】Cabernet Sauvignon, Merlot, Cabernet Franc & Petit Verdot
- 【Food Pairing】Beef and Venison
- 【Sweetness】Dry
- 【Maturation】French Oaked
- 【Alcohol ABV】12.5%
- 【Avg. Price 】¥20,000/750ml
- 【Ageing】18 months in French oak barrels (75% new wood)
- 【Drinking Window】1997-2008
Winery
- Château Lynch-Bages は、 Bordeaux 地方 Médoc 地区の Pauillac commune に位置する。Cabernet Sauvignon を主体に造られる Grand vin は、骨格と力強さで知られ、20年以上の熟成が可能。 appellation の中でも最高級の部類に入る。
- Bages 村にあるこのワイナリーは、1749年から1824年までこのワイナリーを所有していたアイルランド系のボルドー商人、 Thomas Lynch に由来する。1855年のボルドー格付けでは5級に格付けされたが、現在 Cazes 家の手にあるこの土地の評判は、1945年から素晴らしいヴィンテージが続いたことで急上昇した。
- 畑は Pauillac の町の西の台地にあり、シャトーの北側を Mouton Rothschild と Lafit Rothschild に挟まれ、南側はPichon-Lalande , Pichon-Longueville , Latour が隣接するという抜群のロケーションを誇っています。
- 畑の面積は100ヘクタールを超え、砂利、チョーク、砂の土壌である。 2006年からはテロワールに合わせた栽培を行うため、200の区画に分割された。
- 現在、Cabernet Sauvignon が栽培面積の68%を占め、残りは、 Merlot 26%、Cabernet Franc 4%、Petit Verdot 2%となっている。
- Medoc 地区で最も有名なアペラシヨンと言えば、5つの1級シャトーのうちの3つが集中しているPauillac村です。その中でも、良いワインが産れると評されるブドウ畑は、大きく分けて3地域あります。
- 3地域の中で最も Gironde 川に近く Latour、Baron de Pichon Longueville、などがある Pauillac 最南端の St.-Julien と Pauillac の境界線の一帯地域。
- Lafite Rothschild、Mouton Rothschild がある3地域の中で最も海抜が高く小高い丘が有る Pauillac 最北端の St.-Estephe と Pauillac の境界線の一帯。
- Lynch Bages を頂点とする通称バージュの丘と呼ばれるエリアです。
- 2号線を Latour , Baron de Pichon Longueville ,などを通り過ぎて北上していくと、坂があり Lynch Bages を過ぎた辺りから、今度は Pauillac 村に向かって下っていく。
- Ch.Lynch Bages の前に立ってみると、その傾斜、海抜の高さが実感できます。東にはMouton Rothschild 、北東にはその昔ワインの積み出しで栄えた Pauillac 村が広がります。
- 北西には、Lynch Bages の畑が斜面となって北側へ下っていて、道路を過ぎるとまたMouton などの Pauillac 北側にあるシャトーに向かって上りの斜面となっていきます。
- ちょうどこの地域は、Gironde 川によってもたらされた砂利が堆積している、非常に水はけの良い場所です。
- Ch.Lynch Bages が所有する90haのブドウ畑は、このように Pauillac を代表するような絶好のロケーションにあります。
- 発酵は温度管理されたステンレス・スティール製のタンクで行われ、濃縮と色の強度を高めるために大規模な remontage(汲み置き)が行われる。
- Lynch-Bages はオーク樽で約15ヶ月熟成させるが、そのおよそ3分の2は新樽である。
- ドメーヌの特筆すべき点は、伝統的なすのこ床、ロープ、滑車、バケツを備えた古い貯蔵庫で、重力流の利点を生かし、多くの近代的なワイナリーの設計に取り入れられている。
- このドメーヌではセカンドワインとしてEcho de Lynch-Bages を造っている。2008年までは Château Haut-Bages Averousとして知られていた。
- 1990年から造られている Magaux や Haut-Brion 同様に希少な Blanc de Lynch-Bages は、ドメーヌの西にある8つの異なる畑の6ヘクタールの区画のブドウの木から造られる。オーク樽発酵、澱とともに熟成させたボルドー白ワインのブレンドである。 AOPボルドーとして販売されている。
- Michel Lynch brand の所有者である Societe Jean-Michel Cazes のポートフォリオには、Pauillac の Cordeillan-Bages 、Saint-Estephe の Ormes de Pez 、Graves の Villa Bel-Air などの所有地もある。
Ch.les Ormes de Pez
- その他にも、Minervois と Châteauneuf-du-Pape 、そして、Quinta do Crasto の Jorge Roquette とのパートナーシップにより Portugal の Douro 地方に Roquette & Cazes のラベルを所有している。
- Lynch Bagesは16世紀から今と同じ広さで存在しており名前は Bages 村の古い小さな集落の名に由来している。
- 1934年 Jean Charles Cazes の所有以来 Cazes 家の所有が続いている。彼はMedocでもワイン製造に定評のある人物で35年間にわたってワイン栽培に力を注ぎ、Ch.Lynch Bages の評価を大きく高めた。又、1936年にはSt.-Estephe村のCh.les Ormes de Pezを購入している。
- 1972年、95歳で亡くなった Jean Charles Cazes の後を、息子 André Cazes(1947-1991年まで Pauillac 市長)が引き継ぎ現在は孫の Jean Michel Cazes が相続し今に至っている。代々の Cazes 家の功績により、Lynch Bages の品質は着実に向上し、現在の高い評価を勝ち得ています。
- 彼は AXA Millésimesの取締役に就任すると資産運用資金をワインに向けさせ成功させます。Ch.Pichon Longueville Baron、Ch.Cantenac Brown、Ch.Suduiraut、Ch.Pibran、等を買収し資産価値を向上させます。但し投資目的での購入ですのでいずれ売却されるでしょう。
- 2000’でAXA Millésimesの取締役は退任しています。
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Wine 雑学
AOC(AC)ワイン
- AOCとは Appellation d'Origine Controlee (原産地統制呼称制度) の略
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。
- 1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOCが正確な表現で、「AC」は、「AOC」の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合。
- 原産地とあわせて言う場合には、「AC」を使う。例としてAC.Bourgogne との表示は Bourgogneが「O」に当たる原産地なのでACを使っています。
Chateau system
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- Chateau system とは、ボルドーの特有の制度として「シャトー名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
- ボルドーワインは「シャトー・ワイン」と「ゼネリック・ワイン」に分けられる。
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
- 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
- 自分の醸造所でワインに仕込む
- 自分のところで樽貯蔵する
- 自分のところで瓶詰めを行う
- Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- ボルドーの大手酒商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
- ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。
- ボルドー全域のもの「Bordeaux」
- 地区のもの「Medocや Graves・・・・」
- 村のもの「MargauxやSt-Emilionなど」。これはセミ・ゼネリックとワンランク上の呼び方をする。
ユダヤの国際財閥Rothschild家
- ドイツのフランクフルトで古物商兼両替商をしていたマイヤー・アムシェルは5人の息子をフランクフルト、ロンドン、パリ、ウイーン、ナポリの主要都市に分散し巨大な金融帝国を築き上げました。
- 1853年:Rothschild家祖 Mayer Amschelの三男ロンドンRothschild家祖Nathan Mayerの三男Nathaniel Mayerが「Ch.Mouton」を購入。
- 1868年 : Rothschild家祖 Mayer Amschelの五男パリRothschild家祖James Mayerが「Ch.Lafite」を購入。
- 1870年、プロイセンのビスマルクは普仏戦争終結の条件としてフランス側に支払不可能とも思える賠償金を要求します。しかし、銀行家の Rothschild が財力を結集し支払を完了します。これを聞いたビスマルクは拳を机にたたきつけ激怒します。その際にインク瓶が飛び散り机一面を汚した執務用の机が Lafite 館に家宝として保管されています。
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イタリアワイン三大銘酒
- 「Barolo」「Barbaresco」「Brunello di Montalcino」
- イタリアは20州のすべての州でワインが造られていますが、中でも Barolo や Barbaresco が造られる Piedmont 州と並び高品質ワインの産地といわれるのがTuscany 州です。
- Tuscany 州は、州都が Firenzeのあの斜塔で有名な「Pisa」があるところで、世界遺産が多く、ルネッサンス芸術の見どころが盛りだくさんで観光地としても人気です。
- そんな Tuscany から生まれた世界的に有名なワインが「Super Tuscan」と呼ばれるボルドー品種をブレンドしたワインの格付けは最下級のテーブルワインですが、最高品質である事からスーパータスカンと呼ばれるようになりました。
- 「Sassicaia」「Ornellaia」「Grattamacco」「Solaia」「Luc