100%損をしない一本からできるワイン投資の戦略/実践例付き

2021年3月4日木曜日

Wine雑学

t f B! P L

予備知識

結論

株式などの投資理論からみると流動性や手数料の点でワイン投資は理屈では避けるべき投資です。
ワイン投資を投資効率や期待リターンだけで考えるならそれは単なる投機でありただのギャンブルになりやるべきではありません。
  • 資産運用としてのみ捉えずに、趣味の要素を加えた投資という理解をお勧めします。これだと好きなワイン銘柄に投資し、値上がりすれば売って利益確定する。利幅が薄かったら、売らずに自分で飲むこともできます。
  • 2ケース購入して値段が倍になったところで1ケースを売却すれば残り1ケースをタダで高級ワインが楽しめます。ちょっとこじつけのような気もしますが、自分で飲めるという楽しみの有る現物投資がお勧めです。
  • ワインファンドでは、銘柄選択はできません。現物を手に入れることもできません。また、高額の投資金額が長期間拘束されます。更に破綻リスクも脅威です。

あくまで趣味の延長で楽しみながら稼ぐ副業感覚でやるべきです。が、やる以上は必ず利益を出す戦略が必要です。必ず儲かります。このブログを熟読して実践してください。
なお、このブログのコメント蘭にて無料相談を受け付けております。お気軽にどうぞ。

ワイン投資の特徴

ワイン投資は資産の分散や長期投資に向いています。
投資の対象となるような高級ワインは、長期熟成を経て味がよくなり価値が上昇します。
長熟タイプのワインであれば、飲み頃になるには15年〜20年の熟成が必要で、中には100年経っても劣化せず熟成が続いているワインもあります。このようにワインは長期投資において極めて都合のいい性質を持っているといえます。

通常は投資してからリターンを得るのに少なくとも3〜5カ月はかかります。これは視点を変えれば経済環境の影響を受けた価格変動性が低く、比較的安定している投資商品と言えます。

何故ワインは投資対象になり得るのか?

ワインは消費物なので、需給でいえば市場に供給されているワインは常に減っていく。
つまり需要が勝って価値が上がっていくことになります。
その年のワインはその一度きりしか造られないため、構造的に需要が供給を上回る形になっています。

投資したワインの値下がりリスクは?

ワインは販売された途端に、多くの本数が飲まれてしまいます。そして、世の中にある在庫の量が減るのにともない需要は上がります。
長期投資を前提に保持をしていればリスクがなさそうに思えるワイン投資だが値下がりはあるのだろうか?
「長熟のワイン」と「並酒」で考えてみましょう。

仮に高級ワイン(長熟type)の某銘柄の某ヴィンテージに投資したとしましょう。毎年毎年、保管されている数量は減っていきます。そして、それに反比例するようにワインの熟成が進み需要が増していきます。
基本的に物の値段は、需要と供給のバランスで決まるため、需要はあるのに供給量が少なければ価格が上がるのが道理だ。
高級ワイン(長熟type)は飲み頃が10年単位で訪れますので10年を目途に投資戦略を練ればマイナスは有りません。

並酒の場合はどうでしょうか。一般的にこのクラスのワインは10〜30年も品質が長持ちすることは有りません。大半が10年も経たないうちに劣化します。
ピークドリンキングの下降に比例して値段も下がってしまいワイン投資には不向きです。

ワイン投資の種類

  • 現物投資
  • ファンド
  • ボルドーのプリムール(先物取引)
※参考記事:ワインの副業に利用できるボルドープリムールについて整理しました。

ワイン投資のメリット・デメリット

「メリット」

  • ワイン投資のメリットは、長期運用に適した分散投資に最適だと言えます。資産全体のリスクを下げるには分散投資が不可欠で、他の金融商品と値動きが異なる(相関が低い)ワインはその対象となり得ます。
  • すでに資産を持っている方のリスク分散に使えるのはもちろんですが、値上がり益が期待できますので資産運用の観点からみると株や不動産以外に分散投資できるという点です。
  • 他の商品と異なっている点として、同じワインは二度と手に入らないということがあります。似たような性質のものとしては、絵画などの美術品があります。

「デメリット」

  • 流動性リスク:ワイン投資には、株式のような取引所がありませんので、売り手と買い手の相対取引となります。さらに市場が小さいぶん流動性が低く、売りたいときに売れない可能性があります。
  • 各種手数料:オークションなどを利用すると売却時に10%程度の手数料が掛かります。ネット利用の個人販売は別です。
  • 税金:ワイン売却時の利益に税金がかかり雑所得として課税されます。
予備知識はここまでです。ここからがワイン投資の技術編です。

ワイン投資の HOW To

投資テーマを決める

株や証券と同じく「投資をするテーマを決める」ことができるぐらいの最低知識は必要で自身がワインのエキスパートになる事です。
具体的に言うと産地(国と地域地区)と銘柄選択ができる知識を言っています。

ワイン投資に必要な最低知識

Q:簡単なワイン投資法は? 
A:ありません。

Q:知識が無くともファンドなどでワイン投資商品が買えるのでは?
A:それは投資ではなく賭けごとです。過去にファンドが破綻して被害者が続出しましたね。
A:仮に破綻しなくともファンドの場合、買い付け手数料が3%と消費税、運営報酬として年間1.75%、成功報酬として年間利益の20%、他にも保管手数料や鑑定報酬などの諸費用が必要です。
果たして収支結果は?

Q:ブローカーから購入する。
A:この場合ブローカーが売りたい商品を買わされるリスクがあります。

知識を持たずにワイン投資はできません。手間を惜しまず勉強する事です。趣味の勉強は楽しいものです。

購入前に調べるべき知識

  • 生産者(ワイナリー)のワイン造りに対する基本姿勢
  • 醸造責任者 
  • 銘柄の特徴
  • 生産量
  • ヴィンテージ(生産年)の気候
  • 「天候とワインの関係」の詳細知識はこちらで。https://longstay-wine.blogspot.com/2020/10/blog-post_16.html
  • 世界的な出来事(例えば、2000’は1000年に一度訪れるヴィンテージです)
  • パーカーポイント
  • 銘柄のピークドリンキング

保存が大事

「ワインはしっかり保存しなければ劣化するから」、この様な単純な理由だけではないです。必ず売却時に保存履歴が問われます。
保存によっては買いたたかれたり、売却そのものが出来なかったりします。

ベストな方法は蔵元で保存することですが通常は不可能です。次善の策は信用のおける専門のレンタル倉庫業者に預ける事です。
大手の某レンタル倉庫業者のワイン1本の保管料
月額:約98円
年額:約1,180円
10年間:約12,000円
この事からも分かるように10年で12,000円上がらない様な銘柄は投資対象にならないという事です。

将来、自分が飲むために飲み頃迄保存するなら之で十分過ぎるほど十分です。


ワインの値上がりメカニズム

  • ワインは消費物なので、構造的に需要が供給を上回る形になっています。
  • 生産ヴィンテージと熟成の時間差により価値が高まり値段が上がります。
  • 高級ワインは長期熟成を経て味がよくなり価値が上昇します。

「買い

年によって気候が変動しワインの生産量や品質が変わり価格も変動します。なので、基本は良いヴィンテージワインをリリース時に購入することです。
購入本数は3本、6本、CS単位をお勧めします。

「売り時」

人間の健康と一緒でワインのピークドリンキング(飲み頃)前の腹八分目で販売を開始する。

投資対象になるワイン

稀に100年経っても劣化せず熟成が続いているワインもありますが、飲み頃になるのに15年〜20年は熟成が必要な長熟タイプのワインを投資対象にするべきです。
オーストラリアのPenfolds Grange Hermitageは、15年目らいでやっと飲めるようになり50年目でやっと劣化が始まります。15年目をベースに消費されるので15年を過ぎると更に価格上昇します。

世界のトップクラスの人気ワインを保存していれば、年間で8〜15%くらいの利回りを得られる可能性が高いです。

☆☆☆ ボルドー・メドックの五大シャトー
            Ch.Latour/Ch.Mouton Rothschild/Ch.Lafite Rothschild/Ch.Margaux
            Ch.Haut Brion
☆☆☆ ブルゴーニュのコート・ド・ニュイのグランクリュ
            Romanee-Conti/La Tache
☆☆☆ ボルドーポムロール
            Ch.Petrus 
☆☆☆ ブルゴーニュ
            Domaine Leroy/Leroyコレクション

☆☆    カリフォルニアのOpus One
☆☆    ボルドー・メドックのスーパー2級格付けのシャトー
            Ch.Montrose/Ch.Palmer
☆☆    オーストラリア
            Penfolds Grange Hermitage

☆       スペイン
          Vega Sicilia Unico)
☆       ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌのグランクリュワイン
☆       イタリア
           Barolo/Solaia/Sassicaia/Ornellaia/Luce
☆        ニュージランド
           Providence
☆        カリフォルニア
           Jordan/Insignia/Gundlach Bundschu/Monte Bello
☆        チリ 
             Sena/Domus Aurea/Almaviva/Don Melchor

投資対象外
  • リリース時からプレミア価格が付くシンデレラワイン
  • ブティック系と呼ばれる生産量の少ない小規模ワイナリーのもの
  • 並酒

何処で購入する❓

これも投資するに当たっては大事な要件で、多少割高でも信頼のおける小売店から購入することをお勧めします。その際、できるなら保存履歴を確認するべきです。

インターネットを通じて海外から個人輸入する方法も有りますが、輸送費や酒・関税、消費税を計算に入れる必要があります。特に輸送費は国やショップによって大きく異なります。カリフォルニアから12本単位でワインを空輸する場合の1本あたりの輸送費は2~3千円ですが、イギリスからは5千円以上することもめずらしくありません。

まとめ

ワイン投資は絵画などの美術品同様に長期運用に適した分散投資に最適だと言えます。
投機的な投資は絶対にしないよう肝に銘じてください。

私の投資実例

ボルドーワイン・Ch.Mouton Rothschild 2000’

2003’、2CS(24本)を購入しましたが、熟成のチェックと個人的楽しみを兼ねて5年毎に1本自己消費しています。現在の保管本数は19本です。
  • 2003年’購入価格:¥29,800/本
  • 2003年’投資金額:¥715,200
  • 2021’AVG.PRICE:\349,000
  • 2021’保存本数:19本
2040年を目途に売却を考えていますが、仮に現在(2021')売ったとしても\6,650,000、保管料約¥577,500を差引くと約¥5,357,000の粗利益が計算できます。
約18年間で元金が7.5倍になりました。

About the Product

Classification: 1er grand cru classé
Producer:Chateau Mouton Rothschild
Avg. Price (ex-tax):¥349,550 / 750ml
Critics Score:94/100
Region / Appellation:Pauillac
Country Hierarchy:Medoc, Bordeaux, France
Wine Style:Red - Savory and Classic
Grape / Blend:Bordeaux Blend Red
Drinking Window:2010 - 2055
Food Suggestion:Beef and Venison

Analytical Data

Alcohol:12.5%
Sweetness:Dry
Intensity: full-bodied
Blend:86% Cabernet Sauvignon /14% Merlot
Volume: 300,000 bottles

Production Attributes

Maturation:Oaked
Oak Type:French
Winemaker:Patrick Léon
Ownership:Baronne Philippine de Rothschild
Harvest date:22 September to 6 October
Closure Type:Cork


このブログのコメント蘭にて無料相談を受け付けております。お気軽にどうぞ。

ワイン投資のサイトマップ


ページビューの合計

Translate(翻譯)

台北の日貨専門店 瑞瑞

記事検索

国別ワイン記事検索

自己紹介

自分の写真
趣味として、Wineや台湾の紹介ブログを書いたり、台湾では大阪の食文化を紹介しながら「話せる日本語」を教えています。 30代前半で起業、60で引退、現在は大阪、南国台湾を往復しながらフリーランスな生活をしています。

QooQ