フランス ワインにAOPの表示?

2021年3月24日水曜日

Wine雑学

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EUのワイン法

EU(欧州連合)のワイン事情

1993年、ヨーロッパの政治経済同盟である EU(欧州連合)が誕生し、それに伴い加盟しているワイン生産国においては、2009年8月新たなワイン法の規定が発令され、新しい法律に基づき、ラベルの記載などの改訂が行われています。

ヨーロッパの国々では古くから、各国独自で地理的表示および原産地の呼称の管理や統制がなされてきました。
有名なフランスの AOC、イタリアの DOC および DOCG 、スペインの DO および DOCa、
ドイツの「葡萄の成熟度」によるQmPなど、国ごとに自国のワインの品質及び個性の保護と認知度向上を目的に、ワイン法や呼称認定制度の整備が行われてきました。

これらの呼称は、ヨーロッパ各国が独自に制定してきたため、歴史的背景も認可条件も異なります。ヨーロッパ諸国が EU として統合した今、制度に違いがあると EU 全体としての品質の維持や認知拡大が困難になります。


 PDO/PGI 

EUとして統一の見解で品質の維持を行い、名称と品質のお墨付を与える、という意図でつくられた地理的表示制度が PDO/PGI です。

PDO=Protected Designation of Origin

  • 原産地保護呼称。
  • 保護されている商品には赤色のラベルが表示されます。

PGI= Protected Geographical Indication

  • 地理的表示保護
  • 保護されている商品には青色のラベルが表示されます。
  • PGIは PDO よりひとつ下のカテゴリーに値する呼称です。

EUの格付け

規定が厳しい順
  1. 『A.O.P.』
  2. 『I.G.P.』
  3. 『V.S.I.G.』地理的表示のないワイン

EUのワイン法と各国のワイン法の関係

  1. 各国はもともとあった自国のワイン法に基づく原産地呼称やカテゴリーが、PDO/PGI のいずれかの要件を満たしている場合は各ラベルを付けワインを 市場に送り出すことができます。
  2. その国独自の呼称の条件がPDO/PGIよりも厳しい場合は、独自の原産地保護呼称を使用することも可能です。

フランス(AOC) と EU(PDO/PGI )の関係

フランスのワインは「AOC」「VDQS」「Vin de Pays」「Vin de Table」のカテゴリーに分類されていました。

  1. 「AOC」に関してたは、 EUのPDOの条件をクリアしているためAOC表記が認められています。
  2. 「VDQS」「Vin de Pays」「Vin de Table」については下記の様に表示されます。
  • 「VDQS」は AOP あるいはIGP
  • 「Vin de Pays」は IGP
  • 「Vin de Table」は SIGあるいはVin de France 

※PDOのフランス語表記はAOPあるいはAOC

※PGI のフランス語表記はIGP

※AOP/AOCはAppellation d'origine protégée/contrôlée の略

 

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趣味として、Wineや台湾の紹介ブログを書いたり、台湾では大阪の食文化を紹介しながら「話せる日本語」を教えています。 30代前半で起業、60で引退、現在は大阪、南国台湾を往復しながらフリーランスな生活をしています。

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