複雑で伝統的なスタイルの Champagne Blend です。この地域で最も人気のあるワインの1つ。
評論家は「この生産者のノン・ヴィンテージ・シャンパーニュは美しいテクスチャーを持ち、その白い果実味はよりスティールなエッジに軽く触れている。 今飲むべき上質なシャンパーニュ」と、このように述べています。
✴Bordeaux はシャトー名、Bourgogne はクリマ、Champagne ではブランド名が重要。
Wine étiquette
2002’05/15 10-1 宅飲み
美しく立ちのぼるきめ細かな泡、白い花やブリオッシュの凝縮したシャルドネによるエレガントなアロマ、しっかりミネラルに支えられた美しくクリーミーな風味が素晴らしかった。
Tasting
- ボリューム 軽い□□□■□□重い
- 発泡性 弱□□□□■□強い
- 酸味 まろやか□□□□■□シャープ
- キリッとした中に若干の甘さもあり最後で飽きずに飲めた。
Winery Champagne Henriot
- Champagne Henriot は、Champagne 地方の独立系家族経営メゾンである。
- Henriot 家は、 Vallée de la Marne, Montagne de Reims と Côte des Blancs に点在する約35ヘクタールのブドウ畑を管理している。 これらの畑は、同社が必要とするブドウの約20%を供給しており、残りのほとんどは契約栽培農家から供給されている。
- Pinot Noir は主に Montagne de Reims の北斜面にある premier と grands cru の畑から、Chardonnay は主に Côte des Blancs から選ばれる。Chardonnay は Henriot の最も重要な品種である。
- ポートフォリオには一般的な Blanc de Blancs と grand cru の畑のブドウのみを使用した premium Cuve 38がある。 これ以外に Demi-Sec と Rosé Brut, Vintage Brut と Roséも造っている。
- Brut Souverain は、名声と生産量の両方において、このメゾンで最も重要なワインであり、 Pinot Noir と Chardonnay がほぼ同量と少量の Pinot Meunier で造られています。
- 以前は Cuvée des Enchanteleurs と名付けられていた最高級の Cuvée Hemera は、最良の年にのみ生産される。Cuvée Hemera の最初のヴィンテージは2005年。
- Henriot は、Chardonnay からエレガンスとミネラル感を、熟成したPinot Noirからは力強さと骨格を引き出し、”エレガント、洗練、レースのような繊細さの Champagne を造っています。
- Henriot 家はもともと Lorraine 地方の出身だったが、1640年に Champagne 地方に移り住み、ワインの仲買人とブドウ畑の買収を始めた。
- 1808年の創業以来、一貫して家族の名前を冠したエレガントなシャンパーニュを造り続けています。
- 1850年にオランダ王室、そして1905年にオーストリア・ハンガリー帝国王室および王立裁判所の御用達シャンパーニュとなり、現在では多くの三ツ星レストランのハウス・シャンパーニュとして提供されています。
- 現在では、ブルゴーニュの Bouchard Père et Fils 、シャブリの William Fèvre 、ボジョレーの Villa Ponciago など幅広いグループの一員となっている。
Henriot Brut Souverain
- 【Ownership】Joseph Henriot
- 【Region・Appellation】(注1)Champagne Brut > Champagne > France
- 【Wine Style】(注2)Sparkling - Complex and Traditional
- 【Grape / Blend】(注3)Champagne Blend
- 【平均価格】¥8,000 / 750ml
- 【Food Pairing】Shellfish, Crab, Lobster
- 【Alcohol ABV】12%
- 【Dosage】Brut
- 【Sweetness】Dry
- 【Blend】45% Pinot Noir, 40% Chardonnay & 15% Pinot Meunier
- 【Maturation】Unoaked
(注1)Champagne とは
- Champagne 地方は、パリの北東約150Kmに位置し、フランスのワイン産地としては、最も北にある(北緯50度)。
- 平均気温約10度Cで、葡萄栽培にとっては厳しい気象条件である。
- この地方には北側に背の高い森林があり、冬の冷たい北風と霜を防ぎ、 マルヌ川から立ち昇る水蒸気の湿度がその厳しさを緩和している。とは言え、冷害や日照不足による影響は大きく、不作の年のワイン生産は4分の1になってしまうこともある。
- 土壌は、シャブリと同質のキンメリジャンと呼ばれる石灰岩の混ざった泥土質で、 この水はけの良い白い土壌が、乏しい日光を反射、吸収し、葡萄の成育を促している。(シャンパーニュとは、白い土壌の平野を意味する)
- 「シャンパン」とは、このシャンパーニュ地方の限定された地区で栽培された葡萄を使い、葡萄の品種や製法などワイン法に規定された条件を満たした「発泡ワイン」のみを言い、この条件を満たしていないものは「シャンパン」を名乗ることは出来ない。
- この地方の中心地は、Reims 市と Epernay 市。Reims 市のノートルダム大聖堂はゴシック建築の傑作で世界遺産にも登録されている。現在は、発泡性ワインの産地だが、17世紀後半までは非発砲ワインのみの産地であった。
- シャンパーニュのカーヴは、ブドウ畑の下層にあり、その下層土壌は石灰岩で、ワインの熟成にはうってつけの条件を備えている。
- 深さ10~50mの石灰岩に掘られたカーヴの中は、光も音も届かず、8~12度の気温で湿度も一定である。
- Reims と Epernay の地下のカーヴは、端から端まで、どちらも300km以上もの長さがあり膨大なワインが熟成の時を過ごしている。
- 大手メゾンの中には、カーヴが数十キロに及ぶものもあって、カーヴの中を電動車を使って移動している。
- Reims の地下には、古代ローマ時代に道路や町の建設のために使ったチョークの採石場の跡のカーブが残っていて、それをそのまま使っている。歴史的記念物にも指定されている。
NV(Non-Vintage)
- ワイン原料のブドウの収穫年のあるなし。
- 黒・白系の葡萄、異なる村、異なる年のものの混醸。
- 甘口から辛口まである。
- 年号表示無し。
(注1)Champagne Brut とは
- フランス北部の Champagne 地方の辛口の Sparkling wine です。白とロゼの両方で、Brut にすることができます。
- 通常は Chardonnay, Pinot Noir, Pinot Meunier で造られています。その他、Pinot Blanc, Pinot Gris, Petit Meslier, Arbane を使う事も可能です。
- フランス語の brut は「生」と訳され、この意味で dosage 時に甘さ投与量を大幅に追加せずに販売されたワインを示します。現在、「Brut Nature」「Zero Dosage」という用語は、投与量がまったくないシャンパンを示すために使用されています。
- Brut wines は「non-vintage」「vintage Champagne」そして「Blanc de Noirs」「Blanc de Blancs」で可能です。そして、Brut バージョンが一般的です。
- Champagne wine の法律では、Brut wines は、砂糖は 15g/1L 未満とされています。
- Champagne house Perrier-Jouët が1846年のヴィンテージを無糖ワインにし、英国市場に出しました。このドライな無糖スタイルがすぐに人気を博し、今では Brut Nature として定義されています。
公式Champagne の甘さレベル
- Doux ;最低50grams/Per liter
- Demi-sec ;33–50g/L
- Sec ;17–35g/L
- Extra-Sec / Extra Dry ;12–20g/L
- Brut ; 0–12g/L
- Extra Brut ;0–6g/L
- Brut Nature/Zero ;0–3g/L
現在は、Brut,Extra Brut,Brut Nature が人気です。
(注2)Sparkling-Complex and Traditional とは
- バターから焼きりんごやトーストまで、このスタイルはヴィンテージのシャンパンやその他の世界中の熟成スパークリングワインに共通しています。
Brioche,Yeasty,Hazelnut,Fine bead,Baked apple,Butter,Vanilla など
(注3)Champagne Blend とは
- Pinot Noir, Chardonnay, Pinot Meunier から造られた sparkling wine を指します。フランス北部の Champagne 地方が最も有名です。
- Champagne AOC は Pinot Noir, Chardonnay, Pinot Meunier, Pinot Gris, Pinot Blanc, Petit Meslier, Arbane の7種類を許可していますが、後者の4種類は使用されていません。
- 新世界では、ほぼ同じ量の Pinot Noir, Chardonnay で生産しています。
- Champagne での栽培に選ばれたブドウは、フランス北部の涼しい大陸気候で熟す可能性が最も高いブドウです。北緯49度の Champagne は、世界で最も北にあり、最も寒いブドウ栽培地域の1つです。その成長期の平均気温は、California, Tasmania, Marlborough, Western Cape 地域よりも数度低くなっています。
- Champagne の寒い秋は、ブドウを完全に熟成させ、発酵を完全に完了することを困難にします。
- Pinot Noir は structure を加え、特定のベリーフルーツの香りをブレンドにもたらし、Chardonnay はワインを肉付けし、特にベースワインをオークで熟成する場合に必要な要素をもたらします。
- Champagne の vineyard において、より広く植栽されている Pinot Meunier は、ワインの重要な構成要素というよりは霜害のリスクを回避する手段です。早期に芽と花を咲かせ熟します。これは Pinot Meunier の風味の欠如を補う以上の利点です。これが、新世界の温暖な地域の「Champagne Blend」に Pinot Meunier を必要としない理由です。
Chardonnay のフードマッチング
- Smoked salmon terrine
- Pork and prawn dumplings
- Fried chicken with chilli mayo
用語解説
- Remuageとは、瓶内二次発酵の後に瓶の底に沈んでいる滓を瓶の口に集める作業。熟成時に横に寝かされていたボトルを少しずつ左右に回しながら瓶口を下にして倒立させ、澱を瓶口の栓の近くに集める工程。
- disgorgement とは、Remuage によって瓶口に集められた澱を取り除く作業。
- dosage とは、disgorgement の後に目減りした液量を補うとともに糖度の調整を目的としてリキュールを加えること。
- RM(レコルタン・マニピエラン)とは、自社畑のブドウだけでその畑の特徴を活かした Champagne を造り出生地の村名を冠して販売している。
Champagne 購入のための基礎知識
- Champagne 地方の格付けは醸造業者ではなく村単位に決められている。格付けは上から Grands Crus,Premiers Crus,Autres Crus,の3分類でブドウ価格を決める為のものです。
- Grands Crus のラベル表示は、Grand Cru 畑の葡萄100%で造ったという意味を持っている。
- 大手メゾン(生産者)の Champagne は、ブレンドの技を売物として複数の村のブドウを混ぜて造ります。よって Grands Crus のラベル表示は殆ど見当たらない。
- 自らが醸造・瓶詰め・販売を行うRM(レコルタン・マニピュラン)は、自社畑のブドウだけでその特徴を活かしたシャンパンを造るのでブドウ出生地の村名を冠して販売している。
Champagne 代表的メーカ
★★★
- Bollinger ボランジェ
- Krug クリュッグ
- Salon サロン
- Veuve Cliquot Ponsard ヴーヴ・クリコ・ポンサルダン
- Pol Roge ポール・ロジェ
- Billecart-Salmon ビカール・サルモン
- de Sousa ド・スーサ
- Deutz ドゥーツ
- Egly Ouriet エグリ・ウーリエ
- Jacques Selosse ジャックス・セロス
- Joseph Perrier ジョセフ・ペリエ
- Henriot アンリオ
- Moet Chandon モエ・シャンドン
- Taittinger テタンジュエ
- Pommery ポメリー
- Alfred Gratien アルフレッド・グラティアン
- Charles Heidsick シャルル・エードシック
- Duval-Leroy デュヴァル・ルロワ
- Gatinois ガティノワ
- Lamson ランソン
- Laurent-Perrier ローラン・ペリエ
- Ruinart ルイナール
- G.H.Mumm マム
- Perie Jouet ペリエ・ジュエ
- Paul Bara ポール・バラ
フランスには国で定められたワイン法があり、2008年までは「AOC法」、2009年からは「AOP法」で定められています。