Ch.Lascombes 1993'・難しいワイン

2020年7月8日水曜日

Bordeaux地域

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荒廃したワイナリーの復活は大変な労力と資金が必要になるサンプル的シャトー!!

Ch.Lascombes 1993'


この記事は以下のような人におすすめです!
  • ワイン購入に失敗したくない人
  • ワイナリーの物語を知って飲みたい人
  • ワインの知識を深めたい人

Wine étiquette

1997’10/19 8−1 宅飲み
Margaux 村のワインに青臭ささを感じるのは私だけでしょうか。
Ch.Margaux を含めて余り好きになれない。
格付第2級の値打ち無し。


Tasting

  • ボリューム    軽□□□□□□□□■□□□□重
  • タンニン     控□□□□□□□□■□□□□渋
  • 甘み       辛□■□□□□□□□□□□□甘
  • 酸味       弱□□□□□□□□□□■□□強
  • マルゴーですね。

Profile

Château Lascombes 

  • 【Ownership】Lawrence family 他
  • 【Oenological consultant】Michel Rolland
  • Region or AppellationMargaux > Medoc > Bordeaux > France
  • Classification】2eme Grand Cru Classé
  • Wine StyleRed-Savory and Classic
  • Grape/BlendBordeaux Blend Red Wine
  • 【Blend】Cabernet Sauvignon, Merlot, Petit Verdot
  • Food PairingBeef and Venison
  • 【Sweetness】Dry
  • 【Maturation】Oaked & Amphora Aged
  • 【Alcohol ABV】13.5 - 14.5%
  • 【Avg. Price 】¥14,000/750ml

Winery 

  • Château Lascombes は、Bordeaux 市のすぐ北に位置する Haut-Médoc 地区 Margaux のアペラシオンにある、高く評価され批評家からも絶賛されているワイン生産者です。このシャトーは、その深い色合い、豊かな舌触り、熟した果実味、そしてエレガントなタンニン構造で知られる、典型的な Bordeaux Blend のワインを生産しています。1855年の Bordeaux Classificationで第2級に格付けされました。
  • ブドウ畑は、Labégorce, Ferrière,  La Gurgue 等のシャトーに隣接しアペラシオンの北西に位置しています。Chateau の建物と醸造所は、Margaux の町の北部にあり Château Margaux のど西方向1kmのところにあります。
  • このワイナリーは、Margaux 地区に120ha、Haut-Médoc 地区に10haあり広大な面積を所有しています。この地域全体でも最大級のワイナリーの一つです。
  • ブドウ畑は、だいたい同じくらいの広さの3つの区画に分かれています。1つ目は、砂利の多い盛り土になった場所で、主に Cabernet Sauvignon、Petit Verdot が植えられています。2つ目は、粘土と砂利が混ざった場所で、 Merlot、Cabernet Sauvignon が栽培されています。3つ目は、粘土と石灰岩の土壌で、こちらは Merlot を育てるのに特に適しています。
  • Margaux 地区のシャトーとしては珍しく、Merlot がブドウ畑の約50%を占め、Cabernet Sauvignon がそれに次き、少量の Petit Verdot も栽培されています。しかし、このシャトーのグラン・ヴァンには、 Cabernet Sauvignon が約55%と Merlot より多く使われる傾向にあります。
  • ワイナリーは、重力を利用したシステム gravity flow systems を使うために4つの階層に分かれて造られています。サイズが異なる木桶とステンレスタンクを使い分けることで、区画ごと、品種ごとに醸造できるようになっています。
  • Château Lascombes のグラン・ヴァンは、18か月から20か月間熟成されます。熟成には、ワインの中に残る澱を沈ませないようにするために樽を回転させる特別な方法を使います。そうすることで、ワインにより豊かなとろみが生まれ、余分な空気に触れることも防ぎます。
  • グランヴァン Château Lascombes は年間およそ30万本のワインを生産しています。 セカンドワイン Chevalier de Lascombes は、トップワインに選ばれなかった batches of wine をブレンドして造られており、その生産量は  Château Lascombes の約半分です。
  • Margaux 地区以外のブドウ畑から造られる Haut-Médoc de Lascombes は、年間およそ2万本生産されています。また、1980年代から1990年代にかけては、シャトーの敷地内の特定の区画のブドウから造られる、もうひとつのセカンドワイン Château Segonnes も生産されていました。
  • このシャトーは、著名なワインコンサルタントの Michel Rolland 氏と長年にわたり協力関係にあります。
History と ownership
  • このワイナリーは17世紀に始まり、その名前は最初のオーナーである Chevalier de Lascombes に由来しています。当時の建物の名残も少しはありますが、現在の建物の大部分は19世紀に建てられたものです。このシャトーは、長年にわたり多くのオーナーの手に渡ってきました。
  • 1951年から1971年までこのシャトーを所有していた故 Alexis Lichine の超人的な努力の成果で人気シャトーの一つになった。彼はワインセラーの刷新と、近隣のシャトーから積極的にブドウ畑を買収し良好なワインを生産していた。
  • 1971年にイギリスの大手ビール会社「バス・チャリングトン」社が購入して以来、Ch.Lascombes の品質と一貫性は目に見えて低下した。2000年に売却されるまでボロボロの状態だった。
  • 2000年、アメリカの投資会社 Colony Capital 社が 新しい所有者となり、Château de Reignac の Yves Vatelot 、Château Montrose の Bruno Lemoine、Château Quinault l'Enclos, La Fleur de Gay の Alain Raynaud、そして Michel Rolland 等の腕利きのコンサルタントを迎え、最上のワイン造るために必要な変革を実施する権限を彼らに与えます。
  • ブドウの収量の低減と厳しい選別を含む思い切った施策により、1980年代~1990年代の大半が低レベルであったこのシャトーを復活させます。現在、2000年以前と比べると収量は3分の1である。
  • 2011年にはフランスの健康保険グループMACSFが購入しますが、現在ではごく一部の株式しか保有していません。
  • 2022年に、Napa を拠点とする Lawrence Wine Estates が、このワイナリーの株式の過半数の所有者となりました。Lawrence family は、2018年に Heitz Cellar を、2020年に Burgess Cellars を、そして2021年には Stony Hill を買収しています。Lawrence family のポートフォリオには、この他にも Brendel、Ink Grade、Demeine Estates といったブランドが含まれています。
Last updated 30-Apr-2024

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French Wine 雑学

Bordeaux Wine

  • Bordeaux はフランスのAOCワインの約4分の1に当たる膨大な量のワインを産出しています。また質においても並酒から最高級ワインに至るまで有る幅広く多彩な銘醸地域であります。
AOCとは、Appellation d'Origine Controlee (原産地統制呼称制度) の略。
  • フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
  • AOC が正確な表現で、AC は、AOC の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合、或いは原産地とあわせて言う場合に AC を使う。 AC.Bourgogne の Bourgogneが AOC の O に当たる原産地名となります。 
ボルドーの特有の制度 Chateau system
  • Bordeaux の特有の制度として「Chateau 名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
  • ボルドーワインは「Chateau Wine」と「Generic Wine」に分けられる。
「Chateau Wine」
  • シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
  • 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
  • 自分の醸造所でワインを仕込む
  • 自分のところで樽貯蔵する
  • 自分のところで瓶詰めを行う
  • Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
「Generic Wine」
  • シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
  • Bordeaux の大手ワイン商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
  • ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。ラベル表示はAOCにのっとって3種類に分けられる。
   1.Bordeaux のみを表示する Bordeaux 全域ワイン
   2.Medoc や Graves 等の地区ワイン
   3.Margaux や St-Emilion などワンランク上の Semi-Generic ワイン

Bordeaux 格付け

1855年のパリ万国博覧会開催に際し、ナポレオン3世の要請を受けて制定されたフランスのBordeaux・Medoc 地区の格付け。世界的にも有名なこの格付けは160年以上経つ現在でもワイン市場に大きな影響力を持ち、ワインラヴァーにとっても大切な指標となっています。

Boedeaux には四つの地区にそれぞれ独自の格付けがあり、現在、総生産量の約5%を占める Bordeaux ワインが格付けにランクインしています。

Medoc メドック格付け

Medoc 格付けは、1855年開催のパリ万国博覧会の展示品の一つとして、時の皇帝ナポレオン3世の要請を受け、Bordeaux 商工会議所によって作成されました。
建前的には Gironde 県内すべてのシャトーを対象としたものですが、作成したのが Bordeaux 商工会議所のため、Libourne 商工会議所が管轄する Dordogne 川右岸の Saint-Émilion  や Pomerol のシャトーは考慮されず、赤ワインの格付けは Medoc のシャトーに限定されました。 
ただし、当時から名声の高かった Ch.Haut Brion が唯一の例外として Graves から選定されています。なお、格付けは試飲によって決められたものではなく、過去数十年にわたる取引価格をもとに決定されました。

Medoc の格付けは第1級から第5級までの5等級あり、1855年4月18日に発表された当初は合計57のシャトーが選ばれました。その後相続による分割や他のシャトーへの吸収などを経て、現在、第1級に5シャトー、第2級に14シャトー、第3級に14シャトー、第4級に10シャトー、第5級に18シャトーの合計61シャトーが格付け表に名を連ねています。

特筆すべきは1855年の制定以来1度だけ見直しが行われ、1973年に第2級の Chateau Mouton-Rothschild が第1級に昇格したことです。しかし、それ以降見直しは一切行われず、今後も行われる様子はありません。

Sauternes ソーテルヌ格付け
1855年のパリ万国博覧会で白ワインも格付けされています。対象は Sauternes と Balzac 地区の甘口ワインとされました。
格付け等級は三つに分かれており、別格扱いの最高クラス Premier Cru Supérieur にChâteau d'Yquem 、第1級の Premier Cru に11シャトー、第2級の Deuxième Cruに15シャトーの合計27シャトーが格付けされています。


Graves グラーヴ格付け

Graves の格付けは、1855年の格付けで Ch.Haut Brion を唯一の例外としてGraves のワインが選ばれなかったことから、生産者組合の要請に応じ、INAO(国立原産地および品質機関)が任命した審査委員会によって作成されました。
Medoc の格付け制定から100年近く後の1953年に発表され、1959年に承認されています。

Graves の格付けに階級分けはなく、1987年に制定されたAOC.Pessac-Leognan に属するシャトーから赤ワインが7シャトー、白ワインが3シャトー、赤ワインと白ワインの両方で選出されたのが6シャトーの合計16シャトーが選ばれています。
もちろん、Medoc の格付けで第1級に選ばれた赤ワインの Ch.Haut Brion もこの格付けに入っています。しかし、白ワインは生産量があまりにも少なくオーナーが辞退したため、格付けに入っていません。


Saint-Émilion サン・テミリオン格付け

Saint-Émilion  の格付けもグラーヴの格付け同様、1855年のメドックの格付けの約100年後に制定されました。
生産者主導で行われる Saint-Émilion の格付けは10年ごとに見直しが行われます。これまでに1969年、1986年、1996年、2006年、2012年の6回にわたって改訂されました。

格付けは3階級にわかれたいます。 第1特別級 Premier Grand Cru Classé A・Premier Grand Cru Classé B と特別級 Grand Cru Classé です。10年ごとに見直しが行われますので格付けに興味を示さないシャトーや格付け辞退などが有り現在は約80シャトーが格付けに参加しています。


Cru Bourgeois クリュ・ブルジョワ
Cru Bourgeois の格付けは、常に問題提起され続け紆余曲折を繰り返して今日に至っており理解が難しいです。 
1855年の Medoc 格付けに漏れたシャトーを対象として、1932年に Bordeaux 商工会議所と Gironde 県農業会議所の権威のもと発表されたのが Cru Bourgeois の格付けの始まりで、当初は444のシャトーが選定されました。Medoc 格付けの次のクラスとしての位置付けでしたが、省庁の認可を受けたものではありませんでした。
2000年の農務省の省令で、Cru Bourgeois の上位階級として Cru Bourgeois Supérieur と最高位にあたる Cru Bourgeois Exceptionnel が設定され、これに基づき2003年に公式の格付けが初めて発表されましたが、審査の公正さに異論が噴出し2007年、Bordeaux の行政控訴院はこの格付けを無効とする判決を下しました。

その後、シャトーのオーナーらは「Medoc Cru Bourgeois 連盟」を作り、格付けではなく、一つの認定としてクリュ・ブルジョワの名称復活を発表。
メドックの八つのAOC「Médoc、Haut-Médoc、Listrac、Moulis、Margaux、Saint-Julien、Pauillac、Saint-Estèphe」による官能検査の合格、第三者機関の訪問調査受け入れなど諸条件を満たした場合にのみ、Cru Bourgeois の認定を与えることになりました。
審査は毎年行われ、2年前のヴィンテージの認定シャトーが、毎年9月に発表されることになりました。
しかしながら無効となった上位階級のない格付けを差別化を求める有力シャトーの多くが参加を見送り Cru Bourgeois 連盟は、「2020年までに3段階からなる新たな格付制度を導入する」と2016年に発表。

2018年ヴィンテージから再び三つの等級に分かれる格付けになりました。上位から Cru Bourgeois Exceptionnel、Cru Bourgeois Supérieur、Cru Bourgeois となりました。2020年度の格付けには、 Cru Bourgeois Exceptionnel 14シャトー、Cru Bourgeois Supérieur 56シャトー、Cru Bourgeois 179シャトーの合計249シャトーが選出されています。


Bordeaux Grands Crus Classés of 1855

  • 1級
    Chateau Lafite-Rothschild・Pauillac
    Chateau Latour・Pauillac
    Chateau Margaux・Margaux
    Chateau Mouton-Rothschild・Pauillac
    Chateau Haut Brion・Pessac-Leognan
  • 2級
    Chateau Rauzan-Segla・Margaux
    Chateau Rauzan-Gassies・Margaux
    Chateau Leoville-Las Cases・Saint-Julien
    Chateau Leoville-Poyferre・Saint-Julien
    Chateau Leoville-Barton・Saint-Julien
    Chateau Durfort-Vivens・Margaux
    Chateau Gruaud-Larose・Saint-Julien
    Chateau Lascombes・Margaux
    Chateau Brane-Cantenac・Cantenac(Margaux)
    Chateau Pichon-Longueville Baron・Pauillac
    Chateau-Pichon Longueville Comtesse de Lalande・Pauillac
    Chateau Ducru-Beaucaillou・Saint-Julien
    Chateau Cos d'Estournel・Saint-Estephe
    Chateau Montrose・Saint-Estephe
  • 3級
    Chateau Kirwan・Cantenac(Margaux)
    Chateau d'Issan・Cantenac(Margaux)
    Chateau Lagrange・Saint-Julien
    Chateau Langoa-Barton・Saint-Julien
    Chateau Giscours・Labarde(Margaux)
    Chateau Malescot St-Exupery・Margaux
    Chateau Boyd-Cantenac・Cantenac(Margaux)
    Chateau Cantenac-Brown・Cantenac(Margaux)
    Chateau Palmer・Cantenac(Margaux)
    Chateau La Lagune・Ludon(Haut-Medoc)
    Chateau desmirail・Cantenac(Margaux)
    Chateau Calon-Segur・Saint-Estephe
    Chateau Ferriere・Margaux
    Chateau Marquis d'Alesme-Becker・Margaux
  • 4級
    Chateau Saint-Pierre・Saint-Julien
    Chateau Talbot・Saint-Julien
    Chateau Branaire-Ducru・Saint-Julien
    Chateau Duhart-Milon-Rothschild・Pauillac
    Chateau Pouget・Cantenac(Margaux)
    Chateau La Tour-Carnet・Saint-Laurent(Haut-Medoc)
    Chateau Lafon-Rochet・Saint-Estephe
    Chateau Beychevelle・Saint-Julien
    Chateau Prieure-Lichine・Cantenac(Margaux)
    Chateau Marquis de Terme・Margaux
  • 5級
    Chateau Pontet-Canet・Pauillac
    Chateau Batailley・Pauillac
    Chateau Haut-Batailley・Pauillac
    Chateau Grand-Puy-Lacoste・Pauillac
    Chateau Grand-Puy-Ducassas・Pauillac
    Chateau Lynch-Bages・Pauillac
    Chateau Lynch-Moussas・Pauillac
    Chateau Dauzac・Labarde(Margaux)
    Chateau d'Armailhac・Pauillac
    Chateau du Tertre・Arsac(Margaux)
    Chateau Haut-Bages-Liberal・Pauillac
    Chateau Pedesclaux・Pauillac
    Chateau Belgrave・Saint-Laurent(Haut-Medoc)
    Chateau de Camensac・Saint-Laurent(Haut-Medoc)
    Chateau Cos-Labory・Saint-Estephe
    Chateau Clerc-Milon・Pauillac
    Chateau Croizet-Bages・Pauillac
    Chateau Cantemerle・Macau(Haut-Medoc)


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趣味として、Wineや台湾の紹介ブログを書いたり、台湾では大阪の食文化を紹介しながら「話せる日本語」を教えています。 30代前半で起業、60で引退、現在は大阪、南国台湾を往復しながらフリーランスな生活をしています。

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