オールドヴィンテージ Ch.Haut Brion 1983’ ボルドーワイン

唯一1855年の格付けでMedoc以外から格付け第1級に選ばれたシャトーで有名ですね。
長期間（最長30ヶ月）新樽で熟成させ、ワインを瓶詰めする時期が最も遅いシャトーの1つ。同様のスタイルはポムロルのクリネといっしょです。
　ダグラス・ディオンの娘であるジョアンがこの会社の代表取締役となった1975年のヴィンテージから再び、1966年以前には備わっていた本来の土っぽい豊かさと凝縮味を取り戻している。★★★★

一口解説

【平均年間生産量】14.000～18.000ケース
【畑　面積】43ha
【平均樹齢】36年
【収穫作業】収穫は手作業。
【醸　造】発酵は温度調節された225ｈｌ入りのステンレス鋼の発酵槽で行われる。
マストの温度によって、コンピューター制御でポンピング・オーバーし、平均温度を30℃に温度調節する。
【熟　成】新しいオーク樽で22ヶ月間。新鮮な卵白で清澄処理される。

こぼれ話

1975年、ダグラス・ディオンの娘であるジョアンがこの会社の代表取締役となり積極的に改革が行われる。

1. 1975年のヴィンテージから再び、1966年以前には備わっていた、本来の土っぽい豊かさと凝縮味を取り戻した。
2. バーン＝オー＝ブリオン（セカンドラベル）へまわされるブドウの量が増やされオーブリオンの性格が改善された。
3. ジャン・デルマに対し、このシャトーを運営する全権限が与えられた。　　　　　　彼はフランスにおける最も才能のある知識豊かなワインの造り手であり管理者の一人である。最新技術を集結したクローン選別についての研究で彼の右に出る者はいない。
4. 1980年代に収穫が豊かになると、デルマはポムロルのシャトー・ペトリュスのムエックス同様、ブドウの房を切り取ることで収穫制限した。　　　　　　　　　　　　この方法により優れた凝縮味と驚異的な質を備えたワインになり、最高のヴィンテージにおいては、このワインは30年かそれ以上熟成を続ける能力を持つようになった。他のいかなる第一級シャトーのワインよりも飲み頃の期間が長いものになっている。

Ch.Haut Brion

付録

白ワインはグラーヴ地方で最高のワインであると評価されているが生産量が非常にわずかで入手難。驚異的なモンラッシェの様うにふくよかな舌触りのある白のグラーヴづくりを追求するジャン・デルマの指導のもと、この白ワインはまったく力強いものとなっている。
平均年間生産量：7800本
セカンド：5.000本
畑　面積：2.7ha
平均樹齢：36年
植樹密度：8.000本
平均収量：35hl/h
育成：発酵と13～16ヶ月間の熟成はオークの新樽で行う。清澄も濾過もしない。
ブドウ品種：セミヨン63％、ソーヴィニョン・ブラン37％

エチケット日記

1998' 8/6　16年の時を経たワインを飲めたことに感謝。