ボルドーリブルネ地区の天才醸造家「Pierre Lurton」との再会

2024年8月15日木曜日

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天才醸造家 Pierre Lurton との出会い
  
Bordeaux の格付け頂点 Premier Grand Cru Classé A の地位にある Saint-Émilion  の Ch.Cheval Blanc シュヴァル・ブラン、Sauternes 唯一の格付け特別第1級 Ch. d'Yquem ディケム を束ねる巨匠 Pierre Lurton(ピエール・リュルトン)氏との再会はまさに奇跡でしかない。

Bordeaux の一流シャトー経営者は超多忙です。世界市場のトレンドを読み栽培と醸造の指揮をとり、価格に直結する春のプリムールのプレッシャーとの戦い、世界を飛び回りプロモーション活動もしなければなりません。それを1人でこなす Pierre Lurton は天才醸造家にして鉄人だ。

2000’04/09 
 Pierre Lurtonとの大阪での再会を記念した写真です。お互いに若いです。

このあと近所の馴染みの店でカラスミを肴に  Ch.Cheval Blanc を嗜みました。


Pierre Lurton

  • Saint Emilion の格付け頂点の Premier Grand Cru Classé A ・グラン・クリュ・クラッセA「Ch.Cheval Blanc」、Sauternes 唯一の格付け特別第1級「Ch. d'Yquem」のマネージング・ディレクターです。

Château Marjosse
Château Marjosse
  • Château Marjosse は、 Bordeaux の Entre-deux-Mers 地区にあるドメーヌで、オーナーは、Bordeaux の有名な Château Cheval Blanc と Château d'Yquem のマネージング・ディレクターでもある Pierre Lurton です。
  •  Sauvignon Blanc, Sémillon, Muscadelle のブレンドの白ワイン、Merlot, Cabernet Sauvignon, Cabernet Franc,  Malbec のブレンド赤ワインを造っています。赤ワインは、広域のボルドーAOCで販売されています。赤、白ワインの生産量は同量です。
  • 1990年、Pierre Lurton は12ヘクタールの畑を所有する Marjosse のワイン造りを引き継ぎます。そして、最終的に2013年に長年の所有者である Deleuze 家からこのシャトーを買い取ります。彼は Marjosse で働き始めて間もなく Château d'Yquem のワイン造りに雇われています。
  • 2014年に敷地の改修を始め、Lurton は数十年かけて vineyards, winery 、印象的な石造りの manor house(宗教施設)を大々的に改修した。
  • 現在は65ヘクタール
  • の土地にブドウの木が植えられている。 赤ワインは平均樹齢25年、白ワインは平均樹齢35年以上 。 生産量は年間16,000ケースを超える。 


Lurton 家

  • Lurtonリュルトン家はボルドー屈指の名家で、1897年、Saint Emilion の南、約20kmの Créacクレアックに André Lurton の祖父 Léonce Récapet が Château Bonnet を取得したところから歴史が始まります。
Château Bonnet 
  • 1953年、André Lurton が Château Bonnet を相続し、Château Bonnet を Vignobles Famille André Lurton の発祥地とした。 2019年に André Lurton が亡くなってからは、息子の Jacques Lurton がグループ会長、孫の Mathilde de Caix-Lurton がマネージング・ディレクターとして一族のドメーヌを取り仕切っている。
  • この Créac の土地は、Lurton 家にとっては、ワインビジネスをスタートさせた発祥の地になります。今では Boardeaux に多くのシャトーを所有する一族となっています。
Saint Emilion の隠れた宝石 Créac の魅力
  • Créac という丘陵地は、Saint Emilion の南、約20kmに位置し、Saint Emilion から続く岩盤が地中にあり Saint Emilion の南側と酷似した土壌で Melrot 種を主体としたワインを造っています。
  • Saint Emilion と比較すると、より果実味が豊かで、タンニンがなめらかで、エレガントな味わいが特徴の飲みやすいスタイルのワインが多い傾向にあります。
  • Saint Emilion のワインに比べて、一般的に価格が抑えられているため、より気軽に楽しむことができます。



Ch.Cheval Blanc の一口解説

  • 【Ownership】Albert Frère 男爵(ベルギーの投資家) & Bernard Arnault(LVMH代表)
  • 【Management】Pierre Lurton
  • 【Region or Appellation】Saint-Emilion Libournais >  Bordeaux > France
  • 【Wine Style】Red-Savory and Classic
  • 【Grape/Blend】Bordeaux Blend Red
  • 【Food Pairing】Beef and Venison
  • 【Avg. Price 】¥110,000/750ml
  • 【Saint-Emilion 格付け】Premier Grand Cru Classé A 
  • 【Cepage】Merlot, Cabernet Franc, Cabernet Sauvignon
  • 【Maturation】Oaked
  • 【Alcohol ABV】
  • 【Sweetness】Dry
  • Cabernet Franc をベースとするワインとしては世界で最も有名なドメーヌである。果実の重みがあり、豊満でフルボディである。 10年の瓶熟を必要とする傾向があり、最良のヴィンテージは半世紀以上もつこともある。
  • 畑は Pomerol に接する北西部(Les Graves de Saint-Emilion)に位置し39ヘクタールを45の区画に分割している。  Cabernet Franc 約52%と非常に多く植えられており、 Merlot 43%、Cabernet Sauvignon 5%となっている。
  •  この地域のほとんどのブドウ畑は、不透水性の堆積岩の上に粘土質か砂利をベースとした土壌が広がっているが、Cheval Blanc は、2つのタイプがほぼ同じ割合で混在している点が特徴的である。 粘土質の土壌はビロードのようなタンニンを持つワインのベース、砂利質の土壌のものはよりアロマティックでエレガントなベースのワインを生む。
  • 14世紀からこの場所でブドウ栽培は行われていたが、Ducasse デュッカス家が1832年に近隣の Figeac estate から購入した16haの区画を基礎としてその後追加され現在のCheval Blanc となっている。
  • Cheval Blanc は、長きに渡って同じ家族が所有し続けてきた、ボルドーでも数少ないシャトーの一つです。
  • 1862年のロンドン万国博覧会で最初のメダルを獲得する。これは、その後の数々の成功の始まりとなり、Médoc 地区の一級シャトーに匹敵する価格帯を実現し、その敷地内に château を建設する道を開きました。
  • 1955年の Saint-Émilion 初の格付けで、最高ランクを獲得し、現在も Premier Grand Cru Classé A に格付けされている。
  • 166年間続いた家族経営の後、1998年に高級品会社LVMHの代表 Bernard Arnault と故Albert Frère 男爵(ベルギーの億万長者投資家)が共同でドメーヌを購入した。 
  • 2011年にオープンした壮大な新しいセラーには、畑の区画ごとに大きさの異なる52基のステンレス製に代わるコンクリート製タンクが設置されている。
  • Grand vin は、様々な樽職人の新樽で16~18ヶ月間熟成されます。年間生産量は8万本です。
  •  1950年代にサンテミリオンの格付けが始まって以来、Premier Grand Cru Classé A に分類されてきたが、2022年にそのランクから脱落した。それにもかかわらず、Bordeaux 全体の偉大なワインの1つであると多くの人にみなされている。


Ch. d'Yquem の一口解説

  • 【Ownership】LVMH Moët Hennessy
  • 【Management】Pierre Lurton
  • 【Region or Appellation】Sauternes > Bordeaux > France
  • 【Wine Style】Lush and Balanced
  • 【Grape/Blend】Sauvignon Blanc - Semillon
  • 【Food Pairing】Blue Cheeses
  • 【平均価格】¥70,000/750ml
  • 【格付け】1er Grand Cru Classé Supérieur
  • 【Maturation】Oaked
  • 【Alcohol ABV】13%-14%
  • 【Sweetness】Sweet
  • Château d'Yquem は、Bordeaux の Sauternes 地区にあるシャトーで、間違いなく世界で最も有名なデザートワインを造っている。 1855年の公式格付けで Premier Cru Supérieur に格付けされた唯一の Sauternes のシャトーです。
  •  Yquem estate は中世にイングランド王によって所有され、少なくとも1500年代後半から遅摘みのワインを生産してきた。 103ヘクタールのブドウ畑は、Supérieur で最も高い丘の上に位置する。 ここの土壌は甘口ワインの生産に最適で、小石や砂利からなる温暖で乾燥した表土は、粘土質の下層土の上にあり、たっぷりと水分を蓄えているため貴腐の発生を抑えなす。湛水を防ぐために約100kmの排水路がある。 常時約12haのブドウ畑は、若いブドウ樹が植えられているか休耕地になっている。
  • Yquem vineyard には、Semillon 約75%、Sauvignon Blanc が25%植えられている。 毎年、約150人の熟練した摘み取りチームがブドウ畑を何度も往復し、完全にbotrytized されたブドウのみを収穫する。 収穫量は非常に少なく、1ヘクタールあたり約900リットル、1本のブドウの木につきグラス1杯程度である。
  ※ botrytized とは、ブドウが貴腐菌に感染し、水分が失われて糖度が濃縮された状態。
  • ワイナリーでは、ブドウは3~4回圧搾され、圧力が高くなるほど収穫量は少なくなり糖度が高くなる。 Yquem の発酵は新樽で行われ、小ロットのワインを最大限にコントロールする。
  • セラーチームが理想とするアルコール度数は13.5%で、残糖は1リットルあたり120~150グラムだが、糖度によってアルコール度数は1%程度変化する。 摘み取り日ごとにまとめられた個々のロットは、6~8ヶ月間別々に熟成され、その後最初のセレクションと予備ブレンドが行われる。 さらに約24カ月の熟成の後、樽は再テイスティングされ、最良のロットが最終的なワインとなる。 
  • 平均して毎年約80,000本が生産されるが、ヴィンテージが悪いと、全生産量が匿名で大量に売却される(これは20世紀に9回起こった)。
  • イケムは若いうちはストーンフルーツ、マンダリン、トースト、バニラを示し、熟成とともに豊かな複雑味を増していく。 グレートヴィンテージでは50年以上熟成させることもできる。イケムはまた、「イーグレック」と呼ばれる辛口のボルドー・ブランも造っている。 
  • このドメーヌは1785年から1999年にLVMHに売却されるまで、 Lur-Salucesリュール・サルセス家が所有していた。



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