Entre-deux-Mersの広大な地域から産出するワインは相当なものであるが、殆どが地域ACのBordeauxの名前で売りさばかれている
Wine étiquette
Tasting
- ボリューム 軽□□□□■□□重
- 甘み 辛□■□□□□□甘
- 酸味 弱□□□■□□□強
- フレッシュな果実味が前面に出た白ボルドー。 夏の暑い日に冷やして飲む。
Profile
- 【Ownership】Chateau Bonnet - Lurton
- 【Management】Andre Lurton
- 【Region or Appellation】Entre-deux-Mers > Bordeaux > France
- 【Classification】
- 【Wine Style】Green and Flinty
- 【Grape/Blend】Bordeaux Blend White
- 【Blend】Sauvignon 55%, Semillon 35%, Muscadelle 10%
- 【Food Pairing】Meaty and Oily Fish
- 【Alcohol ABV】12.5%
- 【Avg. Price 】¥2,500/750ml
Winery
- Vignobles André Lurton の生地 Château Bonnet は、現オーナーの曽祖父 Léonce Récapet が1897年に取得した1953年以来、グループの本拠地となっている。
- このドメーヌは、 Entre-deux-Mers と Bordeaux appellations に201ヘクタールのブドウ畑を所有している。
- この地域の特徴である白ワインは、表情豊かでフレッシュ、柑橘類やエキゾチックな果実のノートが感じられる。 赤ワインはしなやかでシルキー、果実の豊かさを表現しています。
- このドメーヌは、自然環境への配慮に力を入れている。 ミツバチの巣箱、果樹園、休耕地、鶏舎、バイオコントロール圃場などで自然環境への影響を最小限に抑えている。
- Château Bonnet のブドウ畑は、16世紀、 Libourne の裕福な商人 Reyniers 一族によって設立された。 1560年頃に “maison noble de Bonnet” を取得し、荘園周辺の土地を整理する大規模な政策を実施した。 30年の間に、ボネの邸宅周辺の景観は一変し、丘陵の森林地帯に代わって見事なブドウ畑が広がった。
- 1650年頃、国王の顧問官、そして Guyenne の財務総監であった Bonnet 候 Pierre de Reynier の死は、莫大な借金と家族の不和を残した。彼の未亡人 Catherine de Moneins (隣接する Mouchac 領主Jean de Cadoin と再婚)と長男の間で相続をめぐっての争いが勃発します。30年以上にわたって訴訟が相次ぎ、Bonnet は主要な争点の一つとなりました。Pierre de Reynier の子孫は、1744年の冬まで Bonnet の貴族の称号を保持していました。
- 1744年12月17日、 Normandy 連隊の元隊長 Barre と Bonnet の領主 Messire Pierre de Reynier 氏は、国王顧問官の Jean de Chillaud Desfieux 氏に家族の財産を売却しました。Périgord 出身の Chillaud Desfieux 家は、 Périgueux の市長を何人も輩出しています。
- フランス革命まで Bonnet の所有者であった Chillaud Desfieux 1家は、広大なブドウ畑の開墾や、質素で快適な新しい manor ハウスの建設など、ドメーヌに数々の近代的な工夫を施した。 革命期の長年の迫害によって弱体化した Jacques Justin de Chillaud は、1811年に Bonnet のドメーヌを売却せざるを得なくなり、Saint-Domingue 島との貿易で財を成した裕福な地主 Eugène Lavignac の手に渡った。
- 1897年、André Lurton の祖父である Léonce Récapet がこのドメーヌを取得した。 当時、この進取の気性に富んだ人物は、隣接する Branne のコミューンで大きな酒工場を経営していた。 わずか数年で、この酒造家は並外れたワイン生産者に変身した。 120ヘクタールのブドウ畑がシャトー周辺の丘陵地帯を覆い尽くした。
- 同時に、Léonce Récapet は邸宅に多くの建築的改造を施した。 建築の法則を無視して塔を増築し、周囲の田園風景と庭園を一望できるようにした。 1902年には新しいワイナリーが建設され,有名な造園家 Ferdinand Duprat の設計による壮麗なフランス式庭園が、周囲を飾った。
- 1953年、 André Lurton がドメーヌを相続し、 Château Bonnet を Vignobles Famille André Lurton の発祥地とした。
- 2019年に André Lurton が亡くなり、彼の子供 Jacques Lurton グループ会長とManaging Director の孫 Mathilde de Caix-Lurton が一族のドメーヌの運命を取り仕切っている。
- 白ワイン用
- 畑 118 hectares
- 63% Sauvignon, 22% Sémillon, 11% Colombard, 4% Muscadelle
- Clayey-limestone, clayey-siliceous
- 赤ワイン用
- 畑 84 hectares
- Red 53% Merlot, 45% Cabernet Sauvignon, 1% Cabernet Franc, 1% Petit Verdot
- Clayey-limestone, clayey-siliceous
1924年、ここグレジャック村の Château Bonnet で生まれました。第二次世界大戦では15歳という若さで志願兵として従軍し、1945年の終戦まで戦火に身を投じました。戦争が終わるとグレジーヤックに戻り、 Château Bonnet で父 François Lurton の手伝いを始めます。
1953年に一番下の弟 Dominique が18歳になったのをきっかけに、François の所有地は4人の子どもたちに分割相続され、長男の Andre Lurton は最も慣れ親しんだ Château Bonnet を継ぐことになります。当時の Bonnet は、わずか30ヘクタールばかりしかなく、畑はかなり荒れ果てていました。しかし祖父譲りの類い稀なるワインに対する才覚を持った Andre はこれの立て直しに成功、さらに落ちぶれたシャトーを次々に購入しては再建し成功を収めていきます。
その中には La Louvière (1965年)、Couvent des Jacobins(1970年)、de Cluzeau(1973年)、Rochemorin(1974年)など、今や世界的にも人気の高いワイナリーが名を連ねています。
Andre Lurton 氏の功績はワイナリーオーナーとしてのそれにとどまらず、Entre-deux-Mersのワイナリー組合長や、ジロンド県農林水産部組合の副会長、ブランヌ農業連合会の創設者、グレジーヤックワイン醸造研究情報センターの創設者、ボルドー&ボルドー・スペリュールワイナリー組合副組合長、CIVBディレクターなど数多くの経歴を持っています。
特に有名なものには、1987年にグラーヴの独立アペラシオン Pessac-Leognan の設立に尽力したことが挙げられます。素晴らしいワインを造るだけではなく、ボルドーワイン全体の地位向上に大きな働きをした偉大な人物なのです。
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Wine 雑学
AOC(AC)ワイン
AOC(AC)ワイン
- AOCとは Appellation d'Origine Controlee (原産地統制呼称制度) の略
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。
- 1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOCが正確な表現で、「AC」は、「AOC」の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合。
- 原産地とあわせて言う場合には、「AC」を使う。例としてAC.Bourgogne との表示は Bourgogneが「O」に当たる原産地なのでACを使っています。
Chateau system
Chateau system
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- Chateau system とは、ボルドーの特有の制度として「シャトー名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
- ボルドーワインは「シャトー・ワイン」と「ゼネリック・ワイン」に分けられる。
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
- 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
- 自分の醸造所でワインに仕込む
- 自分のところで樽貯蔵する
- 自分のところで瓶詰めを行う
- Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- ボルドーの大手酒商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
- ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。
- ボルドー全域のもの「Bordeaux」
- 地区のもの「Medocや Graves・・・・」
- 村のもの「MargauxやSt-Emilionなど」。これはセミ・ゼネリックとワンランク上の呼び方をする。