1986年から始まったバブル期にフランスでワイナリーを買った日本人が結構いたんですが、今は殆ど手放したんようだ。ただ、酒造メーカー Suntory は本気の投資だったんですね。
この記事は以下のような人におすすめです!
- ワイン購入に失敗したくない人
- ワイナリーの物語を知って飲みたい人
- ワインの知識を深めたい人
Wine étiquette
樽貯蔵庫の壁面を飾る絵と写真
『シャトー ラグランジュの収穫風景』
1800年代のフランス画界をリードした Jules Breton(1827-1906)が、当時のオーナーだったデュシャテル伯爵の招聘でラグランジュに滞在し当時の収穫風景を描いた作品で1962年に完成しています。アメリカ・ネブラスカ州のジョスリン美術館に展示されています。現在、この絵のレプリカと写真が樽貯蔵庫の壁面に飾ってあります。
この絵が描かれた場所を推定し、150年後の2011年秋の収穫風景を撮影した写真です。
150年の時を経て、葡萄を運ぶ馬車はトラクターに代わり、そして栽培責任者が手にするのは、指図する棒から携帯電話に代わっています。
これほどの大きな変化をもたらした時代変化の中でも変わっていないものは、ひと房ひと房を大事に手摘みし、潰れないよう小さな駕籠を使うという収穫のやり方です。
Tasting
- ボリューム 軽□□□□□□□□■□□□□重
- タンニン 控□□□□□□□□□■□□□渋
- 甘み 辛□■□□□□□□□□□□□甘
- 酸味 弱□□□□□□□□□□■□□強
- アルコールはバランスが取れており、フィニッシュはかなりドライで短い。
Profile
Ch.Lagrange
- 【Ownership】Suntory
- 【Region or Appellation】St-Julien > Medoc > Bordeaux > France
- 【Classification】Troisieme Grand Cru Classe
- 【Wine Style】Red-Savory and Classic
- 【Grape/Blend】Bordeaux Blend Red Wine
- 【Blend】Cabernet Sauvignon, Merlot, Cabernet Franc & Petit Verdot
- 【Food Pairing】Beef and Venison
- 【Sweetness】Dry
- 【Maturation】Oaked & Amphora Aged
- 【Alcohol ABV】13 - 14%
- 【Avg. Price 】¥10,000/750ml
Winery
- Château Lagrange は、 Gironde 河口の「左岸」に位置する Bordeaux 市の北、 Haut-Médoc 地区の Saint-Julien のアペラシオンに本拠を置く名高いドメーヌである。
- ドメーヌの面積は118ヘクタールで、黒ブドウ品種は Cabernet Sauvignon 67% , Merlot 28%, Petit Verdot 5%。 そして、11ヘクタールに白ブドウ品種 Sauvignon Blanc 80%, Sauvignon Gris 10%, Sémillon10% が植えられている。
- ワインの構成はブドウの植樹比率を反映しており、一部のブドウは1950年代にまで遡る古いものです。その名を冠した Gran vine は、Cabernet Sauvignon 主体のブレンドで、60%の新樽で2年近く熟成させる。
- セカンドワインの Les Fiefs de Lagrange は1985年が初ヴィンテージで平均樹齢30年のブドウ樹から造られ、フレンチオーク樽で1年間熟成させた後、瓶詰めされる。
- このシャトーは、2012年に購入した Saint-Julien のアペラシオンには含まれない近隣のコミューンにある18ヘクタールの砂利質土壌から、Le Haut-Médoc de Lagrange というラベルを生産している。 このワインは Cabernet Sauvignon と Merlot を均等にブレンドして、滑らかで果実味が前面に出る仕立てにしている。
- 1996年以来、Lagrange のポートフォリオには辛口の白ワイン Les Arums de Lagrange が加わている。このワインは、樽発酵の Sauvignon Blanc 主体で、丸みのあるスパイシーなスタイルで、しばしば柑橘類の皮、ストーンフルーツ、バニラの香りを伴う。
- Château Lagrange は、、1855年の Médoc と Graves の格付けで第3級に分類されている。 その名を冠した Grand vin は、定期的に高い評価と批評家の賞賛を受けている,
- 中世にこの地にブドウが植えられていた証拠があるが、現在のドメーヌの起源が Lagrange de Monteil という称号のもとに形成されたのは、17世紀に2つのドメーヌ Pellecahus と Lagrange が合併してからである。
- このドメーヌは、1983年に現在の所有者である日本の大手飲料メーカー、サントリーが購入するまで、18世紀、19世紀、20世紀を通じて多くの有名なワイン商や一族の間で受け継がれてきた。
- サントリーは、ボルドー大学でワイン醸造研究所長を務めていた醸造学者 Émile Peynaudペイノー博士に協力を要請する。
- 新生ラグランジュの総責任者に Émile Peynaud 氏の門下のマルセル・デュカスが就任、サントリーからは同じく Émile Peynaud 門下の鈴田健二が参加する。
- 20世紀後半にボルドーワインの世界で大きな影響力を持った醸造学者です。彼は、ボルドー大学でワイン醸造研究所長を務め、現代ボルドー・ワインの父と呼ばれるほど、ボルドーワインの品質向上に大きく貢献しました。
- ペイノー博士の研究や実践は、現代のボルドーワイン造りの基礎となり、多くのシャトーが彼の理論に基づいてワイン造りをしています。彼の功績により、ボルドーワインは世界最高峰のワインの一つとしての地位を確立しました。
- 功績にワインの酸味を和らげるマロラクティック発酵の仕組みを解明し、この発酵の重要性を広く知らしめました。ブドウの収穫時期や醸造方法など、ワイン造りの様々な要素に関する方程式を確立し、科学的な根拠に基づいたワイン造りを推進しました。シャトー・マルゴーの品質低下を立て直し、再び世界的な名声を回復させたことでも知られています。
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French Wine 雑学
Bordeaux Wine
- Bordeaux はフランスのAOCワインの約4分の1に当たる膨大な量のワインを産出しています。また質においても並酒から最高級ワインに至るまで有る幅広く多彩な銘醸地域であります。
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOC が正確な表現で、AC は、AOC の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合、或いは原産地とあわせて言う場合に AC を使う。 AC.Bourgogne の Bourgogneが AOC の O に当たる原産地名となります。
- Bordeaux の特有の制度として「Chateau 名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
- ボルドーワインは「Chateau Wine」と「Generic Wine」に分けられる。
- シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
- 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
- 自分の醸造所でワインを仕込む
- 自分のところで樽貯蔵する
- 自分のところで瓶詰めを行う
- Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
- シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- Bordeaux の大手ワイン商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
- ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。ラベル表示はAOCにのっとって3種類に分けられる。
2.Medoc や Graves 等の地区ワイン
3.Margaux や St-Emilion などワンランク上の Semi-Generic ワイン
Bordeaux Libournais 地区の代表的AOCと特徴
地形と土壌の違いで次の様なAOCグループに分かれます。
AC. St-Emilion
AC. St-Emilion
- St-Emilionの特徴は、畑の小ささとシャトーの密集ぶりにある。
- 中小・零細シャトーが群がっているので選ぶのに苦労する。
- 同一地区内に「St-Émilion Grands Crus」と言う別のACも持っている。「Grands Crus」表示のワインは、定められた畑ではなくワインの品質によって選ばれており定期的に検討されます。基本収穫量、官能検査、12ヶ月以上の熟成、シャトー瓶詰などが義務付けられ約200ほどのシャトーが指定されています。村名ワインの「Saint-Emilion」より、若干上質と言う程度の理解の仕方が妥当で生産者を重視するのが良いと思います。
AC.St-Emilion衛星AC
- St-Emilion の北部の村のワインだが、近年本来のサン・テミリオンより優れたワインを出す所も少なくない。
- メルロ種がここでも主要なぶどう品種。カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フラン種もブレンドに使われる。
- ビロードのような滑らかでフルーティなワインは、凝縮された構造と微妙に締まったタンニンのおかげで、熟成されるほど旨くなる。
- Lussac Saint-Emilion
- Montagne Saint-Emilion
- Puisseguin Saint-Emilion
- Saint-Georges Saint-Emilion
AC.Pomerol
- ワインの評判の良さとは裏腹に小さな村である。歴史や文化の影を持つ建造物が見当たらず、平凡な田舎風景が起伏の少ない台地に広がっている。
- Pomerolには他のボルドー地区「Médoc」「Graves」「Sauternes」「St.-Émilion」の様に公式のワイン分類システムは有りません。
- ボルドー地域の東、リブルヌ地区のサンテミリオンに接した高低差20メートルばかりの800ha(2000a)の砂利地帯がポムロールです。ボルドーワインの生産地区分類でリブルネの呼称になっているリブルヌの町はポムロールのすぐ南にあります。
- サン・テミリオンの隣にありながら、はっきり違うワインが生まれる理由は土壌にあります。太古の地層の侵食と中央山岳地帯からドルドーニュー川が運んだ堆積土壌で形成され鉄分を多く含み肥沃。西側は砂質、サン・テミリオンに近い東は粘土質です。
- 最高のワインが生産されるのは、ポムロールがサンテミリオンと接近する砂質の土壌に一定の割合の粘土を含む東部です。最も高く評価されているポムロール生産者の3つ「ch.Pétrus」「Lafleur」「Le Pin」は東部地区にあります。
- 葡萄畑の総面積は約800haと小さく平坦な土地にある。 栽培葡萄品種はメルロ種が主でほぼ80%を占める。残りも殆どがカべルネ・フラン種でソーヴィニヨン種は少ない。
- 出来るワインはメドックのものよりタンニンが少なく、一般的に香り豊かで、輝かしいルビー色。アルコール分が多く、芳醇なコクを持ちながら、柔らかな口当たりが特色。
- Merlot主体で造られるワインはワインを豊かで滑らかで、若い時から飲めて、長期熟成も可能にします。そして、風味のあるスパイス構造と要素を追加するためにCabernet Francも使用されます。良い特徴を持ったメルローですが、早咲きの品種で春の霜に弱いというリスクも有ります。
- 前世紀には殆ど認められていなかったアペラシオンでしたが、現在では「ch.Pétrus」「Lafleur」「Le Pin」など揺ぎ無い名声を誇る銘柄があり、これらは老舗 Médoc の多くの cru classé よりも高い価格で販売されています。ここのワインの評価が高まるのは20世紀始めで Jean-Pierre Moueix 社の功績が大きい。
- 高級ワインの需要が継続的に増加し、この小さな品質重視のアペラシオンの全生産量は34,850hlと少なことを考えると、国際的なワインの世界におけるポムロールの地位は、今後しばらく安全でしよう。
- ポムロールは、サン・テミリオンより平均的にシャトーワインの質が高いと言われていて、今やボルドーを代表する銘醸地の一つである。
- 土質が新しい堆積土壌の砂利と砂で構成されているため、Pomerolに似てはいるが、力強さの点で劣り、タンニンが少なめで、より早熟。むしろSt-Emilionに近い。
AC.Fronsac(Canon-Fronsacを含む)
- 18世紀初頭から19世紀にかけて、この地のリブルネ・ワインの中では一番評判がよくSaint-Emilionより高値がついていたほどだった.
- 19世紀末のフィロキセラで畑したが、1970年代から復興が始まり90年代ようやく蘇ってきた。
- 石灰質と軟質砂岩の土壌から生まれるメルロ約80%で作られるワインは、近年、荒さは陰を潜めすっかり濃密で柔らかなものに姿を変えた。
- 確かな生産者が多くコスト・パフォーマンスが悪くないないので狙い目のACだ。
Côtes de Bordeaux
- 新世界での新興ワイン地域からのボルドースタイルのワインの人気の高まりに対抗する為に「Blaye」「Cadillac」「Castillon 」「Francs」は一つの旗の元に集まりました。
- ボルドー右岸および Entre-Deux-Mers 地区のいくつかのAOCが統合されてできた総称です。
- Castillon Côtes de Bordeaux(旧 AC.Cotes de Castillon)
- Francs Côtes de Bordeaux (旧 Bordeaux Côtes de Francs)
- Blaye Côtes de Bordeaux
- Cadillac Côtes de Bordeaux
Castillon Côtes de Bordeaux(旧 AC.Cotes de Castillon)
- 砂利と泥土、北の高い方は石灰岩系の土壌で造られる。ワインはSt-Emilionに似ているが、総体的に、若飲みタイプの赤である。(丘陵部には長寿のものもある)
- ボルドーの最東端にあるカスティヨン地区で特別に作られたACです。
- 2009年まではCotes de Bordeaux Castillon として販売されていました。
- Cotes de Bordeaux Castillon のワインはすべて赤で収穫量の約70パーセントのワインはメルローから作られています。
- カベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランも植栽されています。マルベック、プチヴェルド、カルメネールも使用が許可されています。
- Côtes de Bordeauxのappellationは2003年後半に論議され2009年に創設されました。
Francs Côtes de Bordeaux (旧 Bordeaux Côtes de Francs)
- ワインは Côtes de Castillon 同様 St-Emilion に似ているが、Côtes de Castillon より、しっかりして腰の強いものが多い。僅かだが白もある。
- 平均栽培面積6haのブティ・シャトーの密集地で、近年は注目される造リ手が輩出している。
Bordeaux 格付け
1855年のパリ万国博覧会開催に際し、ナポレオン3世の要請を受けて制定されたフランスのBordeaux・Medoc 地区の格付け。世界的にも有名なこの格付けは160年以上経つ現在でもワイン市場に大きな影響力を持ち、ワインラヴァーにとっても大切な指標となっています。
Boedeaux には四つの地区にそれぞれ独自の格付けがあり、現在、総生産量の約5%を占める Bordeaux ワインが格付けにランクインしています。
Medoc メドック格付け
Medoc 格付けは、1855年開催のパリ万国博覧会の展示品の一つとして、時の皇帝ナポレオン3世の要請を受け、Bordeaux 商工会議所によって作成されました。
建前的には Gironde 県内すべてのシャトーを対象としたものですが、作成したのが Bordeaux 商工会議所のため、Libourne 商工会議所が管轄する Dordogne 川右岸の Saint-Émilion や Pomerol のシャトーは考慮されず、赤ワインの格付けは Medoc のシャトーに限定されました。
ただし、当時から名声の高かった Ch.Haut Brion が唯一の例外として Graves から選定されています。なお、格付けは試飲によって決められたものではなく、過去数十年にわたる取引価格をもとに決定されました。
Medoc の格付けは第1級から第5級までの5等級あり、1855年4月18日に発表された当初は合計57のシャトーが選ばれました。その後相続による分割や他のシャトーへの吸収などを経て、現在、第1級に5シャトー、第2級に14シャトー、第3級に14シャトー、第4級に10シャトー、第5級に18シャトーの合計61シャトーが格付け表に名を連ねています。
特筆すべきは1855年の制定以来1度だけ見直しが行われ、1973年に第2級の Chateau Mouton-Rothschild が第1級に昇格したことです。しかし、それ以降見直しは一切行われず、今後も行われる様子はありません。
Sauternes ソーテルヌ格付け
1855年のパリ万国博覧会で白ワインも格付けされています。対象は Sauternes と Balzac 地区の甘口ワインとされました。
格付け等級は三つに分かれており、別格扱いの最高クラス Premier Cru Supérieur にChâteau d'Yquem 、第1級の Premier Cru に11シャトー、第2級の Deuxième Cruに15シャトーの合計27シャトーが格付けされています。
Graves グラーヴ格付け
Medoc の格付け制定から100年近く後の1953年に発表され、1959年に承認されています。
Graves の格付けに階級分けはなく、1987年に制定されたAOC.Pessac-Leognan に属するシャトーから赤ワインが7シャトー、白ワインが3シャトー、赤ワインと白ワインの両方で選出されたのが6シャトーの合計16シャトーが選ばれています。
もちろん、Medoc の格付けで第1級に選ばれた赤ワインの Ch.Haut Brion もこの格付けに入っています。しかし、白ワインは生産量があまりにも少なくオーナーが辞退したため、格付けに入っていません。
Cru Bourgeois クリュ・ブルジョワ
Cru Bourgeois の格付けは、常に問題提起され続け紆余曲折を繰り返して今日に至っており理解が難しいです。
1932年
1855年の Medoc 格付けに漏れたシャトーを対象として、1932年に Bordeaux 商工会議所と Gironde 県農業会議所の権威のもと発表されたのが Cru Bourgeois の格付けの始まりで、当初は444のシャトーが選定されました。
Medoc 格付けの次のクラスとしての位置付けでしたが、省庁の認可を受けたものではありませんでした。
2000年
農務省の省令で、Cru Bourgeois の上位階級として Cru Bourgeois Supérieur と最高位にあたる Cru Bourgeois Exceptionnel が設定された。
2003年
政府公認の新しい「Cru Bourgeois」の3つの等級リストが発表された。
*Cru Bourgeois Exceptionnel 9chateau
*Cru Bourgeois Superieurs 87chateau
*Crus bourgeois 151chateau
ラベルには、総てCru Bourgeoisと表示される。
2007年
*Cru Bourgeois Exceptionnel 9chateau
*Cru Bourgeois Superieurs 87chateau
*Crus bourgeois 151chateau
ラベルには、総てCru Bourgeoisと表示される。
2007年
審査の公正さに異論が噴出しBordeaux の行政控訴院はこの格付けを無効とする判決を下した。
2009年
3つの等級に格付けされた等級を廃止し、序列のない「Cru Bourgeois reconaissance(認証)」になり格付けというより品質ラベルといった性質としての再出発となった。
が、これも問題がないわけではなく、これまでCru Bourgeois Exceptionnelに格付けされていた9つのシャトーが脱退する。
2009年
3つの等級に格付けされた等級を廃止し、序列のない「Cru Bourgeois reconaissance(認証)」になり格付けというより品質ラベルといった性質としての再出発となった。
が、これも問題がないわけではなく、これまでCru Bourgeois Exceptionnelに格付けされていた9つのシャトーが脱退する。
その後、シャトーのオーナーらは「Medoc Cru Bourgeois 連盟」を作り、格付けではなく、一つの認定としてクリュ・ブルジョワの名称復活を発表。
メドックの八つのAOC「Médoc、Haut-Médoc、Listrac、Moulis、Margaux、Saint-Julien、Pauillac、Saint-Estèphe」による官能検査の合格、第三者機関の訪問調査受け入れ諸条件を満たした場合にのみ、Cru Bourgeois の認定を与えることになりました。
審査は毎年行われ、2年前のヴィンテージの認定シャトーが、毎年9月に発表されることになりました。
2016年
無効となった上位階級のない格付け差別化を求める有力シャトーの多くが参加を見送り Cru Bourgeois 連盟は、「2020年までに3段階からなる新たな格付制度を導入する」と2016年に発表。
2018年
2018ヴィンテージから再び三つの等級に分かれる格付けになりました。
*Cru Bourgeois Exceptionnel
*Cru Bourgeois Supérieur
*Cru Bourgeois
2020年度の格付け
*Cru Bourgeois Exceptionnel(14シャトー)
*Cru Bourgeois Supérieur(56シャトー)
*Cru Bourgeois となりました。(249シャトー )
Saint-Émilion サン・テミリオン格付け
Saint-Émilion の格付けもグラーヴの格付け同様、1855年のメドックの格付けの約100年後に制定されました。
生産者主導で行われる Saint-Émilion の格付けは10年ごとに見直しが行われます。これまでに1969年、1986年、1996年、2006年、2012年の6回にわたって改訂されました。
格付けは3階級にわかれています。 第1特別級 Premier Grand Cru Classé A・Premier Grand Cru Classé B と特別級 Grand Cru Classé です。10年ごとに見直しが行われますので格付けに興味を示さないシャトーや格付け辞退などが有り現在は約80シャトーが格付けに参加しています。
Bordeaux Grands Crus Classés of 1855
- 1級Chateau Lafite-Rothschild・PauillacChateau Latour・PauillacChateau Margaux・MargauxChateau Mouton-Rothschild・PauillacChateau Haut Brion・Pessac-Leognan
- 2級Chateau Rauzan-Segla・MargauxChateau Rauzan-Gassies・MargauxChateau Leoville-Las Cases・Saint-JulienChateau Leoville-Poyferre・Saint-JulienChateau Leoville-Barton・Saint-JulienChateau Durfort-Vivens・MargauxChateau Gruaud-Larose・Saint-JulienChateau Lascombes・MargauxChateau Brane-Cantenac・Cantenac(Margaux)Chateau Pichon-Longueville Baron・PauillacChateau-Pichon Longueville Comtesse de Lalande・PauillacChateau Ducru-Beaucaillou・Saint-JulienChateau Cos d'Estournel・Saint-EstepheChateau Montrose・Saint-Estephe
- 3級Chateau Kirwan・Cantenac(Margaux)Chateau d'Issan・Cantenac(Margaux)Chateau Lagrange・Saint-JulienChateau Langoa-Barton・Saint-JulienChateau Giscours・Labarde(Margaux)Chateau Malescot St-Exupery・MargauxChateau Boyd-Cantenac・Cantenac(Margaux)Chateau Cantenac-Brown・Cantenac(Margaux)Chateau Palmer・Cantenac(Margaux)Chateau La Lagune・Ludon(Haut-Medoc)Chateau desmirail・Cantenac(Margaux)Chateau Calon-Segur・Saint-EstepheChateau Ferriere・MargauxChateau Marquis d'Alesme-Becker・Margaux
- 4級Chateau Saint-Pierre・Saint-JulienChateau Talbot・Saint-JulienChateau Branaire-Ducru・Saint-JulienChateau Duhart-Milon-Rothschild・PauillacChateau Pouget・Cantenac(Margaux)Chateau La Tour-Carnet・Saint-Laurent(Haut-Medoc)Chateau Lafon-Rochet・Saint-EstepheChateau Beychevelle・Saint-JulienChateau Prieure-Lichine・Cantenac(Margaux)Chateau Marquis de Terme・Margaux
- 5級Chateau Pontet-Canet・PauillacChateau Batailley・PauillacChateau Haut-Batailley・PauillacChateau Grand-Puy-Lacoste・PauillacChateau Grand-Puy-Ducassas・PauillacChateau Lynch-Bages・PauillacChateau Lynch-Moussas・PauillacChateau Dauzac・Labarde(Margaux)Chateau d'Armailhac・PauillacChateau du Tertre・Arsac(Margaux)Chateau Haut-Bages-Liberal・PauillacChateau Pedesclaux・PauillacChateau Belgrave・Saint-Laurent(Haut-Medoc)Chateau de Camensac・Saint-Laurent(Haut-Medoc)Chateau Cos-Labory・Saint-EstepheChateau Clerc-Milon・PauillacChateau Croizet-Bages・PauillacChateau Cantemerle・Macau(Haut-Medoc)