フランスワイン Jura/Savoie の全て

2021年2月9日火曜日

Wine雑学

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出典:フランスワイン事典

  

Jura

  • ブルゴーニュ地方の東、スイスと国境を接するレマン湖の西に位置する。
  • この地は14~15世紀にかけてフランス王家を凌ぐほどの勢力でベルギーやオランダをも支配していたブルゴーニュ大公国の伯領(コンテ)として栄え、今も「フランシュ・コンテ地方」と呼ばれている。 
  • 地元の人は、ジュラ山脈から西のソーヌ河沿いの平野につながるこの高地を、山、高原、西側の緑という3つの地域に分けており、葡萄畑は、その「西側の緑」の200~500mの日当りのいい丘陵にあってArvois(アルボワ)がその中心地。
  • ワイン醸造の近代化に貢献したパスツールの故郷で、生家や実験室が「パスツール館」に残されている。
  • ジュラとは、ケルト語で「森」を意味している。古い山々からは、貴重な恐竜の化石が発掘され、「ジュラ紀」の名前の由来の地でもある。
  • 葡萄栽培の歴史は古く、ブルゴーニュ地方と同じ3世紀に遡るといわれている。かってはフランス有数の大ワイン産地であった。19世紀のフィロキセラ禍で縮小してしまったとは言え、そのワインは多様で独創的な「白・赤・ロゼ」ワインを産出している。
  • 小規模生産者が多く1軒当たりの耕作面積も小さいが、伝統を守りつつ個性的ワインの生産者が少なくない。
  • プルサール、トルソー、サヴァニャンと言った現地産の品種でワインを造っている。
  • 赤ワインは色は薄いがタンニンがしっかりしていて、香りが強いのでピノ・ノワールを加えて和らげている。

AOC


Arbois

葡萄品種/プールサール、ピノ・ノワール、トルーソー/サヴァニャン、シャルドネ、ピノ・ブラン
生産量/41,291hl

「赤」
  • プールサール主体の淡いルビー色。
  • すっきりした味わいで、タンニンと酸味のバランスがいい。中には10年程度の熟成の利くものもある。
「ロゼ」
  • プールサール主体。
  • 多くはセニエ法で造られる。
  • 使う品種や醸造法によって酒質は異なる。
  • オレンジを帯びた淡いピンク。
  • 軽やかな口当たりが特徴。
「白」
  • 緑を帯びた深みのある黄色。
  • 繊細で厚みを持つ辛口。

Côtes du Jura

葡萄品種/プールサール、ピノ・ノワール、トルーソー/サヴァニャン、シャルドネ
生産量/18,146hl
「赤」
  • 淡いルビー色。
  • 芳香高いアロマを持つ。
  • すっきりした味わいで腰が強い。
  • 熟成にも絶えるものも少なくない。

「白」
黄金を帯びた黄色
複雑で個性的な強いアロマとブーケを持つ。
フルーティーで、酸味の切れのいい若飲み辛口。

「ロゼ」
  • <セニエ法>で造られる。
  • フルーティー爽やかな口当たり。
  • 若飲みタイプ。

Crémant de Jura

ジュラ地方で作られる発泡ワインはすべてこのACを名乗る(1995年AOCに認定された)
シャンパーニュと同じ「瓶内二次発酵方式」で作られる。
<白>と<ロゼ>がある。
使用品種は、ピノ・ノワール、プールサール、シャルドネ種。生産量 18,146hl  

Château-Châlon

葡萄品種/サヴァニャン
生産量/1,784hl
修道院の尼僧がハンガリーのトカイから持ち込んだ葡萄の苗木が改良されて、この地方独特の「黄ワイン」を造るサヴァニャン種になったと伝えられている。
ワインは長命です。

L'Étoile

葡萄品種/プールサール、サヴァニャン、シャルドネ
生産量/2,021hl

Vin Jaune (ヴァン・ジョーヌ=黄ワイン)
 サヴァニャン種を使いこの地方の伝統的製法によって造られる濃い黄色の辛口で、フランスにおける最高級の白ワインの1つ。
最低6年間、樽で熟成させる。その間、注ぎ足し、澱引き、を一切しない。
そのため、空気に接するワインの表面に酸化による生きた酵母の層の薄い白い皮膜が生じる。この酵母がゆっくりした時間の中で発達し「黄色の味」と呼ばれる特殊な風味をかもし出す。
ワインは、見事な黄金色で、クルミに似た極めて特徴的な香りを発散し、50年以上もの保存がきく。

Vin du Paille (ヴァン・デュ・パイユ=藁ワイン)
 サヴァニャン、トゥルソー、ポールサール、シャルドネ種を使った琥珀色で、独特の香りを持つアルコール度の高い甘口白ワイン。
収穫後の葡萄を風通しのいい乾燥した室内の、藁を敷いた棚で2~3ヶ月間陰干しする。
水分が蒸発し干し葡萄状になった粒から果汁を搾り出し樽で3~4年熟成させる。
糖度の高い果汁をゆっくり発酵させ残糖の高いワインを造り出します。
ワインは、「黄ワイン」と同様極めて長期の熟成に耐える。

「白」
  • 黄金色を帯びた黄色。
  • 複雑で個性的なアロマとブーケを持つ。
  • 酸味の利いたしっかりした辛口。
  • 多くは若飲みタイプだが、中には長寿なものもある。

Macvin de Jura

ジュラ地方で造られるVin de Liqueur(リキュール・ワイン)。
赤、ロゼ、白、の未発酵の葡萄果汁にフランジュ・コンテ産のオー・ド・ヴィ・ド・マールを混ぜて熟成させアルコール度数が16〜22度あります。

Savoie

フランスに併合される1860年以前は、イタリアのサルデニア王国の領土であった。
サヴォアは、アルプスの高峰を背後にひかえた山岳地帯。きれいな空気と雪、湖と川に満たされた国際的保養地である。

この地のグルノーブルは、1968年の冬季オリンピック開催で一躍世界に知れ渡った古都です。

総体的に厳しい気候なので、それに耐えうるこの地方特有の品種で生産されるワインの7割は辛口の白ワインです。

AOC


Crépys

シャスラ種単品100%で造られる辛口白。
葡萄品種/シャスラ種100%
生産量/1,544hl
フルーティーで、比較的酸味の効いた微発泡性辛口白ワインを産出する。一般的には若飲みタイプ。

Seyssel

ジュネーヴの南、約40kmに位置するセイセル村を中心とするACで、葡萄畑はローヌ河に沿って広がっている。
フルーティーで、花のアロマを感じさせるフレッシュな辛口白ワインを産出する。
葡萄品種/アルテス、シャスラ、モレット
生産量/白:3,222hl
    泡:969hl
シャンパーニュと同じ「瓶内二次発酵方式」で、1年以上の熟成が必要な発泡性ワインも造っている。辛口と半甘口がある。「Seyssel Mousseux 」のAOC表記をしています。

Vin de Savoie 

葡萄品種
 <白>アリゴテ、アステス、ジャケール、ルーサンヌ、シャルドネ。
 <赤><ロゼ>ガメ、モンドューズ、ルーサンヌ、シャスラ、ピノ・ノワール
生産量 122,059hl 

「白」
 軽やかでフレッシュな辛口で、微発泡のものもある。
ジャケールやルーサンヌ主体のものはより果実香豊か。

「ロゼ」
 淡い色合いが一般的だが、使用品種によって異なる。果実香り豊かな軽やかなワイン。

「赤」
 ガメ種主体のものは果実香豊かで飲みやすく軽やか。
モンドューズ種主体のものは色調濃く、スパイシーで厚みを持ち骨太。
 
「発泡性ワイン」
 AC表記はVie de Savoie Mousseux 
シャンパーニュと同じ「瓶内二次発酵方式」で造り、9ヶ月以上の熟成必要。
一般的には白&ロゼの辛口だが時にやや甘口のものもある。
生産量:3,805hl
この同じ生産地区の中のルーセット種(アルテス・ブラン)100%で造られる辛口白だけに認められているACがRoussete de Savoieです。
ワインは、蜂蜜、アンズなどの果実の香りが特徴でミネラル感とふくらみのあるワインです。

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趣味として、Wineや台湾の紹介ブログを書いたり、台湾では大阪の食文化を紹介しながら「話せる日本語」を教えています。 30代前半で起業、60で引退、現在は大阪、南国台湾を往復しながらフリーランスな生活をしています。

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