ロワール河は、フランス中央山塊に源を発して北上、パリの南西に100Km離れた、オルレアンの町で大きく西に向きを変え、大西洋に注ぐ、約1,000Kmのフランス最長の大河。
悠々と流れ行く河の流域には、優美きわまる古城が点在し、葡萄畑がひしめき、「フランスの庭園」と愛称されている。その美しい景観は世界遺産として登録されている。
葡萄栽培は早くから行われた地域だが、特に中世、フランス宮廷がこの地に置かれフランス・ルネサンスと言われた時代、ワインの醸造と交易が盛んに行われた。それはボルドーのメドックの興隆の前からで、北方諸国の名声をも博していた。
現在その歴史と伝統を基に、ロワール流域の畑は、テロワールの多様性や数多い様々な品種によって、フランスの中でも最も複雑で多様な様相を見せている。敢えて、ロワールのワインの特徴を一口にまとめれば、「多彩、良質、安価」ということになるであろう。
このロワール河流域のワイン産地は地図に示すように、河口周辺のナント周辺地区と下流域のアンジュー&ソミュール地区、中流域のトゥーレーヌ地区、上流域の中央フランス地区の4地区に大別している。
ナント周辺地区のAOC
- Muscadet
- Muscadet de Seve-et-Maine
- Muscadet des Coteaux de la Loire
- Muscadet des cotes de Grandlieu
- Muscadet Sur Lie
アンジュー&ソミュール地区のAOC
ロゼワインのAOC
- Rose d' Anjou
- Cabernet d'Anjou
- Rose de Loire
- Cabernet de Saumur
赤のAOC
- Anjou
- Anjou Villages
- Anjou Villages Brissac
- Anjou-Gamay
- Saumur
- Saumur Champigny(現在ロワールの中で最も人気が高い赤ワインを産出する)
白のAOC
- Anjou
- Anjou Coteaux de la Loire
- Coteaux du Layon
- Quarts-de-Chaume
- Bonnezeaux
- Coteaux de L'Aubance
- Savennieres
- Saumur
- Saumur Champigny
発泡酒のAOC
- Anjou Moussseux(Anjou Fines Bulles)
- Cremant de Loire
- Saumur Mousseux
中流域のトゥーレーヌ地区のAOC
- Touraine
- Touraine Mesland
- Touraine Amboise
- Touraine Azay‐le‐Rideau
- Touraine Noble-Joue
- Valencay
- Chinon
- Bourgueil
- Saint-Nicolas-de-Bourgueil
- Cheverny
- Cour Cheverny
- Coteaux du Loir
- Coteaux du Vendomois
- Vouvray
- Vouvray Mousseux
- Vouvray Petillant
- Montlouis-sur-Loire
- Montlouis-sur-Loire Mousseux
- Montlouis-sur-Loire Petillant
- Jasnieres
Central France地区のAOC
- Sancerre
- Pouilly Fume
- Coteaux du Giennois
- Orleans
- Orleanc-Clery
- Menetou-Salon
- Quiney
- Reuilly
- Cour Cheverny
- Cote Roannaise
- Cotes du Forez
ロワール川流域の古城写真
全長1012km。
フランス最長のロワール川流域には、300以上もの古城が建ち並びます。
その中流域、約200kmにわたって140の古城が点在する景観が世界遺産に登録されています。
パリに比べて温暖で風光明媚なロワール地方は、王侯に愛された地でした。フランス王家の歴史が刻み込まれた主な名城を紹介します。
Château d'Amboise
Castle of Angers
Castle of chenonceau
Chateau de Cheverny
Château de Villandry
Castle of Chinon
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