ボルドー  Blaye & Bourg地区の特徴とAOC

2021年2月1日月曜日

Wine雑学

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Blaye & Bourg


出典:フランスワイン事典

ジロンド河を見下ろす河口の台地に葡萄畑があり、大西洋の影響を強く受ける海洋性気候で、年間240日と言う日照に恵まれた土地である。
ローマ時代、葡萄の木が持ち込まれ栽培され始めたのは対岸のメドックより早く15世紀頃はこちらの方が有名であった。

Blaye(ブライ)とBourg(ブール)は船が寄港し易く、聖地・サンディアゴ・デ・コンポステラへの巡礼路の重要な経由地であったためワイン生産と交易が盛んに行われていた。
Blaye & Bourg両地区共、赤白の両方を生産するが赤の比率が高い。

日本に輸出されるこの地区のワインは殆ど「シャトー・ワイン」である。「シャトー・ワイン」については後述しています。

  

AOC(Appellation d’Origine Contrôlée)

アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレの略称で「原産地統制呼称制度」と呼ばれている産地の個性と品質を守るフランスの法律制度です。

Côtes de Blaye地区

  • 歴史的にボルドーを守る要塞として発展する漁港でもある。
  • 土壌の関係で葡萄畑は穀物やアスパラガス等の野菜畑の中に散在する。
  • 葡萄畑はリブルネの石灰質台地を延長した土地にあり土壌は粘土質を含んでいる。
  • この地区には3つのACがある。
  1. Côtes de Blaye  辛口の白のみに許された呼称
  2. Premieres Côtes de Blaye  赤に許された呼称
  3. Blaye  上級指定された赤に許された呼称
「赤」
 深い色合いで、ボディーもありコクもある。寿命は短い。
 カベルネ・ソーヴィニヨン カベルネ・フラン メルロ マルベック
「白」
 軽く柔らかな辛口、気軽なワイン。
   ソーヴィニヨン・フラン セミヨン ミュスカデル

Côtes de Bourg地区

  • 面積はBlaye(ブライ)の5分の1しかないがワイン生産量でははるかに多い。
  • ワイン・錫・石材の交易、漁業で栄えた港町である。
  • 赤と白を生産するが白はごく僅かです。
「赤」
 メルロ種が主体。色合い濃くブライに比べボディーもしっかりしている。
 タンニンが強く熟成の可能性を秘めているが長寿ではなく3~8年が飲み頃です。 
 熟成後は力強く、洗練された香りが現れる。
 メルロ カベルネ・ソーヴィニヨン カベルネ・フラン マルベック
「白」
 Blayeよりはいくぶんか香り豊かな辛口。
 ソーヴィニヨン・フラン セミヨン ミュスカデル

シャトー・ワインとは❓

ボルドー以外の地域のワインにシャトー名を明記するラベルも有りますが、それは単純に銘柄名と判断してください。

「シャトーワイン」とはボルドーだけが特有の制度として確立しています。

ボルドーでは、Châteauの文字をラベルに表示するには下記の4条件を満たす必要がある。
  1. 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する。
  2. 自己の醸造所で仕込む。
  3. 自分のところで樽貯蔵する。
  4. 自分のところで瓶詰をする。
上記4条件を備えていれば、どのような葡萄畑でも醸造所の生産者でもシャトーを名乗れる。
シャトー・ワインといってもピンからキリまであるとは言うものの、ボルドーのシャトー・ワインは歴史的にビジネスの厳しい競争にさらされてきた「手造りワイン」であり安心と信頼が置けるワインです。

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趣味として、Wineや台湾の紹介ブログを書いたり、台湾では大阪の食文化を紹介しながら「話せる日本語」を教えています。 30代前半で起業、60で引退、現在は大阪、南国台湾を往復しながらフリーランスな生活をしています。

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