- メドックの古い伝統を復活すべく1980年代初頭 Philippine de Rothschild 夫人は Mouton のテロワール内に白ブドウ品種の畑を整備します。
- そして1991'に白ワイン Aile D'Argent を復活させます。Aile D'Argent の名前にはほのぼのとした親子の絆があります。
- Medoc 地方は赤ワインが有名ですが、歴史的に白ワインも造られてきました。その代表的なシャトーは、Château Margaux、Château Cos d'Estournel、Château Palmer、Château Loudenne、Château du Taillan など、
この記事は以下のような人におすすめです!
- ワイン購入に失敗したくない人
- ワイナリーの物語を知って飲みたい人
- ワインの知識を深めたい人
Wine étiquette
Tasting
- ボリューム 軽□□□□□□□□□■□□□重
- 甘み 辛□□□□■□□□□□□□□甘
- 酸味 弱□□□□□□■□□□□□□強
- リッチ
Profile
Aile d'Argent Blanc du Chateau Mouton Rothschild
- 【Ownership】Baronne Philppine de Rothschild
- 【Winemaker】Philippe and Julien, Camille Sereys de Rothschild
- 【Region or Appellation】Pauillac > Medoc > Bordeaux > France
- 【Classification】1er Grand Cru Classé
- 【Wine Style】 Buttery and Complex
- 【Grape/Blend】Bordeaux Blend Red Wine
- 【Blend】Semillon, Sauvignon Blanc, Muscadelle
- 【Food Pairing】Manchego and Parmesan
- 【Sweetness】Dry
- 【Maturation】French Oaked
- 【Alcohol ABV】12.8 - 14%
- 【Avg. Price 】¥30,000/750ml
- 【Ageing】9 months in barrels 45% new
- 【Drinking Window】
Winery
- Château Mouton Rothschild は、 Bordeaux 市から北西に50km、 Medoc 地区の Pauillac にある。 このGrand vin は、世界で最も高い評価と価格を誇るワインのひとつであり、一般的には、ボルドーの中で最も豪快で力強いワインとみなされている。
- 1973年に1855年の格付けで定められた1級に加えられたことは有名である。
- 18世紀から19世紀初頭にかけては Brane-Mouton として Bordeaux で最も優れたシャトーのひとつであったが、1840年代には品質も価格も低迷した。
- 1853年にロンドン Rothschild 家がこの土地を買い取り、そして名前を変え、すぐに評判を回復させたが、1855年のメドック格付けには間に合わず Mouton は2級に格付けされた。 Premier Cru Classé status に格付けされたのは、Lafite, Latour, Margaux, Haut-Brion であった。
- 1922年に Baron Philippe de Rothschild が経営権を握り、1924年に château 瓶詰めを導入し、象徴的な barrel ホールを建設した。更に第二次世界大戦が終わると、ラベルのデザインを毎年異なる画家に依頼することを開始した。そして、Baron Philippe de Rothschild の最高の功績は、1973年に Mouton を第一級に昇格させたことである。 このときの有名な言葉「われ1級になりぬ、かつて2級なりき、されどムートンは昔も今も変わらず」
- Médoc のトップ・ドメーヌによく見られるように、ブドウ畑は密植され平均樹齢は40年以上。 収穫は手摘みで行われ、果汁は2012年にオープンした重力式発酵槽のオーク樽で発酵される。 発酵後、瓶詰め前に新樽で18ヶ月間熟成させる。
- Mouton Rothschild は、1993年に開始したセカンドワイン Le Petit Moutonを含め、毎ヴィンテージ最大35万本のワインを生産している。 厳選された若い樹齢のブドウを使い、同じ Mouton のタンクで醸造し、オーク樽で熟成させる。
- 1980年代初頭に約1ヘクタールの白ブドウが植えられ、非常に希少な Aile d'Argent Bordeaux Blancが造られた。
- Mouton の親会社 Baron Phillippe de Rothschild SAは、 Pauillac の Châteaux d'Armailhac と Clerc Milon, Limoux の Domaine de Baronarques その他様々なワインブランドも所有している。
- Robert Mondavi との提携から始まった Chile の Almaviva、California の Opus One も所有している。
- Rothschild 家の別の分家 Baron James de Rothschild (パリRothschild家)は、隣接する Château Lafite-Rothschild を所有している。
- 1853年、ロンドンロスチャイルド家がこのシャトーを買収。
- Rothschild 家祖 Mayer Amschel の三男ロンドン Rothschild 家祖 Nathan Mayer の三男 Nathaniel が取得。Nathaniel はパリ Rothschild 家祖 James の長女 Charlotte と結婚し叔父の銀行業を手伝う為パリに移住する。Rothschild 家祖 Mayer Amschel の五つの遺言の一つに婚姻はRothschild一族内で行うことがある。
- 1855年、メドックの格付けで残念なことに2級に格付けされてしまいました。
- 1973年、1855年以後1級になるために様々な努力と働きかけを行い、4世代にわたる努力の末、ムートンは悲願の昇格を果たす。実に118年後の時が流れています。
- 1853年、Ch.Mouton Rothschildを取得したRothschild家祖Mayer Amschelの三男ロンドンRothschild家祖Nathan Mayerの三男Nathanielから数え4代目。
- 1922年から独創的なアイデアでシャトーの改革を続けた大胆不敵なカリスマ的人物でした。
ユダヤの国際財閥Rothschild家
- ドイツのフランクフルトで古物商兼両替商をしていたマイヤー・アムシェルは5人の息子をフランクフルト、ロンドン、パリ、ウイーン、ナポリの主要都市に分散し巨大な金融帝国を築き上げました。
- 1853年、Rothschild家祖 Mayer Amschelの三男ロンドンRothschild家祖Nathan Mayerの三男Nathaniel Mayerが「Ch.Mouton」を購入。
- 1868年、Rothschild家祖 Mayer Amschelの五男パリRothschild家祖James Mayerが「Ch.Lafite」を購入。
- 1870年、プロイセンのビスマルクは普仏戦争終結の条件としてフランス側に支払不可能とも思える賠償金を要求します。しかし、銀行家の Rothschild が財力を結集し支払を完了します。これを聞いたビスマルクは拳を机にたたきつけ激怒します。その際にインク瓶が飛び散り机一面を汚した執務用の机が Lafite 館に家宝として保管されています。
Rothschild 家系図

Ch.Mouton の関連記事
- 2000'ミレニアムヴィンテージワインCh.Mouton Rothschild、Ch.Latour、Opus One
- ワイン交換会 in Taipei 19970501
- Pablo Picaso 画伯がエチケットを飾る Ch.Mouton Rothschild 1973'
- https://longstay-wine.blogspot.com/
French Wine 雑学
Bordeaux Wine
- Bordeaux はフランスのAOCワインの約4分の1に当たる膨大な量のワインを産出しています。また質においても並酒から最高級ワインに至るまで有る幅広く多彩な銘醸地域であります。
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOC が正確な表現で、AC は、AOC の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合、或いは原産地とあわせて言う場合に AC を使う。 AC.Bourgogne の Bourgogneが AOC の O に当たる原産地名となります。
- Bordeaux の特有の制度として「Chateau 名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
- ボルドーワインは「Chateau Wine」と「Generic Wine」に分けられる。
- シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
- 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
- 自分の醸造所でワインを仕込む
- 自分のところで樽貯蔵する
- 自分のところで瓶詰めを行う
- Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
- シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- Bordeaux の大手ワイン商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
- ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。ラベル表示はAOCにのっとって3種類に分けられる。
2.Medoc や Graves 等の地区ワイン
3.Margaux や St-Emilion などワンランク上の Semi-Generic ワイン
Bordeaux 格付け
1855年のパリ万国博覧会開催に際し、ナポレオン3世の要請を受けて制定されたフランスのBordeaux・Medoc 地区の格付け。世界的にも有名なこの格付けは160年以上経つ現在でもワイン市場に大きな影響力を持ち、ワインラヴァーにとっても大切な指標となっています。
Boedeaux には四つの地区にそれぞれ独自の格付けがあり、現在、総生産量の約5%を占める Bordeaux ワインが格付けにランクインしています。
Medoc メドック格付け
Medoc 格付けは、1855年開催のパリ万国博覧会の展示品の一つとして、時の皇帝ナポレオン3世の要請を受け、Bordeaux 商工会議所によって作成されました。
建前的には Gironde 県内すべてのシャトーを対象としたものですが、作成したのが Bordeaux 商工会議所のため、Libourne 商工会議所が管轄する Dordogne 川右岸の Saint-Émilion や Pomerol のシャトーは考慮されず、赤ワインの格付けは Medoc のシャトーに限定されました。
ただし、当時から名声の高かった Ch.Haut Brion が唯一の例外として Graves から選定されています。なお、格付けは試飲によって決められたものではなく、過去数十年にわたる取引価格をもとに決定されました。
Medoc の格付けは第1級から第5級までの5等級あり、1855年4月18日に発表された当初は合計57のシャトーが選ばれました。その後相続による分割や他のシャトーへの吸収などを経て、現在、第1級に5シャトー、第2級に14シャトー、第3級に14シャトー、第4級に10シャトー、第5級に18シャトーの合計61シャトーが格付け表に名を連ねています。
特筆すべきは1855年の制定以来1度だけ見直しが行われ、1973年に第2級の Chateau Mouton-Rothschild が第1級に昇格したことです。しかし、それ以降見直しは一切行われず、今後も行われる様子はありません。
Sauternes ソーテルヌ格付け
1855年のパリ万国博覧会で白ワインも格付けされています。対象は Sauternes と Balzac 地区の甘口ワインとされました。
格付け等級は三つに分かれており、別格扱いの最高クラス Premier Cru Supérieur にChâteau d'Yquem 、第1級の Premier Cru に11シャトー、第2級の Deuxième Cruに15シャトーの合計27シャトーが格付けされています。
Graves グラーヴ格付け
Medoc の格付け制定から100年近く後の1953年に発表され、1959年に承認されています。
Graves の格付けに階級分けはなく、1987年に制定されたAOC.Pessac-Leognan に属するシャトーから赤ワインが7シャトー、白ワインが3シャトー、赤ワインと白ワインの両方で選出されたのが6シャトーの合計16シャトーが選ばれています。
もちろん、Medoc の格付けで第1級に選ばれた赤ワインの Ch.Haut Brion もこの格付けに入っています。しかし、白ワインは生産量があまりにも少なくオーナーが辞退したため、格付けに入っていません。
Cru Bourgeois クリュ・ブルジョワ
Cru Bourgeois の格付けは、常に問題提起され続け紆余曲折を繰り返して今日に至っており理解が難しいです。
1932年
1855年の Medoc 格付けに漏れたシャトーを対象として、1932年に Bordeaux 商工会議所と Gironde 県農業会議所の権威のもと発表されたのが Cru Bourgeois の格付けの始まりで、当初は444のシャトーが選定されました。
Medoc 格付けの次のクラスとしての位置付けでしたが、省庁の認可を受けたものではありませんでした。
2000年
農務省の省令で、Cru Bourgeois の上位階級として Cru Bourgeois Supérieur と最高位にあたる Cru Bourgeois Exceptionnel が設定された。
2003年
政府公認の新しい「Cru Bourgeois」の3つの等級リストが発表された。
*Cru Bourgeois Exceptionnel 9chateau
*Cru Bourgeois Superieurs 87chateau
*Crus bourgeois 151chateau
ラベルには、総てCru Bourgeoisと表示される。
2007年
*Cru Bourgeois Exceptionnel 9chateau
*Cru Bourgeois Superieurs 87chateau
*Crus bourgeois 151chateau
ラベルには、総てCru Bourgeoisと表示される。
2007年
審査の公正さに異論が噴出しBordeaux の行政控訴院はこの格付けを無効とする判決を下した。
2009年
3つの等級に格付けされた等級を廃止し、序列のない「Cru Bourgeois reconaissance(認証)」になり格付けというより品質ラベルといった性質としての再出発となった。
が、これも問題がないわけではなく、これまでCru Bourgeois Exceptionnelに格付けされていた9つのシャトーが脱退する。
2009年
3つの等級に格付けされた等級を廃止し、序列のない「Cru Bourgeois reconaissance(認証)」になり格付けというより品質ラベルといった性質としての再出発となった。
が、これも問題がないわけではなく、これまでCru Bourgeois Exceptionnelに格付けされていた9つのシャトーが脱退する。
その後、シャトーのオーナーらは「Medoc Cru Bourgeois 連盟」を作り、格付けではなく、一つの認定としてクリュ・ブルジョワの名称復活を発表。
メドックの八つのAOC「Médoc、Haut-Médoc、Listrac、Moulis、Margaux、Saint-Julien、Pauillac、Saint-Estèphe」による官能検査の合格、第三者機関の訪問調査受け入れ諸条件を満たした場合にのみ、Cru Bourgeois の認定を与えることになりました。
審査は毎年行われ、2年前のヴィンテージの認定シャトーが、毎年9月に発表されることになりました。
2016年
無効となった上位階級のない格付け差別化を求める有力シャトーの多くが参加を見送り Cru Bourgeois 連盟は、「2020年までに3段階からなる新たな格付制度を導入する」と2016年に発表。
2018年
2018ヴィンテージから再び三つの等級に分かれる格付けになりました。
*Cru Bourgeois Exceptionnel
*Cru Bourgeois Supérieur
*Cru Bourgeois
2020年度の格付け
*Cru Bourgeois Exceptionnel(14シャトー)
*Cru Bourgeois Supérieur(56シャトー)
*Cru Bourgeois となりました。(249シャトー )
Saint-Émilion サン・テミリオン格付け
Saint-Émilion の格付けもグラーヴの格付け同様、1855年のメドックの格付けの約100年後に制定されました。
生産者主導で行われる Saint-Émilion の格付けは10年ごとに見直しが行われます。これまでに1969年、1986年、1996年、2006年、2012年の6回にわたって改訂されました。
格付けは3階級にわかれています。 第1特別級 Premier Grand Cru Classé A・Premier Grand Cru Classé B と特別級 Grand Cru Classé です。10年ごとに見直しが行われますので格付けに興味を示さないシャトーや格付け辞退などが有り現在は約80シャトーが格付けに参加しています。
Bordeaux Grands Crus Classés of 1855
- 1級Chateau Lafite-Rothschild・PauillacChateau Latour・PauillacChateau Margaux・MargauxChateau Mouton-Rothschild・PauillacChateau Haut Brion・Pessac-Leognan
- 2級Chateau Rauzan-Segla・MargauxChateau Rauzan-Gassies・MargauxChateau Leoville-Las Cases・Saint-JulienChateau Leoville-Poyferre・Saint-JulienChateau Leoville-Barton・Saint-JulienChateau Durfort-Vivens・MargauxChateau Gruaud-Larose・Saint-JulienChateau Lascombes・MargauxChateau Brane-Cantenac・Cantenac(Margaux)Chateau Pichon-Longueville Baron・PauillacChateau-Pichon Longueville Comtesse de Lalande・PauillacChateau Ducru-Beaucaillou・Saint-JulienChateau Cos d'Estournel・Saint-EstepheChateau Montrose・Saint-Estephe
- 3級Chateau Kirwan・Cantenac(Margaux)Chateau d'Issan・Cantenac(Margaux)Chateau Lagrange・Saint-JulienChateau Langoa-Barton・Saint-JulienChateau Giscours・Labarde(Margaux)Chateau Malescot St-Exupery・MargauxChateau Boyd-Cantenac・Cantenac(Margaux)Chateau Cantenac-Brown・Cantenac(Margaux)Chateau Palmer・Cantenac(Margaux)Chateau La Lagune・Ludon(Haut-Medoc)Chateau desmirail・Cantenac(Margaux)Chateau Calon-Segur・Saint-EstepheChateau Ferriere・MargauxChateau Marquis d'Alesme-Becker・Margaux
- 4級Chateau Saint-Pierre・Saint-JulienChateau Talbot・Saint-JulienChateau Branaire-Ducru・Saint-JulienChateau Duhart-Milon-Rothschild・PauillacChateau Pouget・Cantenac(Margaux)Chateau La Tour-Carnet・Saint-Laurent(Haut-Medoc)Chateau Lafon-Rochet・Saint-EstepheChateau Beychevelle・Saint-JulienChateau Prieure-Lichine・Cantenac(Margaux)Chateau Marquis de Terme・Margaux
- 5級Chateau Pontet-Canet・PauillacChateau Batailley・PauillacChateau Haut-Batailley・PauillacChateau Grand-Puy-Lacoste・PauillacChateau Grand-Puy-Ducassas・PauillacChateau Lynch-Bages・PauillacChateau Lynch-Moussas・PauillacChateau Dauzac・Labarde(Margaux)Chateau d'Armailhac・PauillacChateau du Tertre・Arsac(Margaux)Chateau Haut-Bages-Liberal・PauillacChateau Pedesclaux・PauillacChateau Belgrave・Saint-Laurent(Haut-Medoc)Chateau de Camensac・Saint-Laurent(Haut-Medoc)Chateau Cos-Labory・Saint-EstepheChateau Clerc-Milon・PauillacChateau Croizet-Bages・PauillacChateau Cantemerle・Macau(Haut-Medoc)