J. Moreau & Fils は、Chablis のグラン・クリュやプルミエールワインを造るワイン生産者
この記事は以下のような人におすすめです!
- ワイン購入に失敗したくない人
- ワイナリーの物語を知って飲みたい人
- ワインの知識を深めたい人
Wine étiquette
Tasting
- ボリューム 軽□□□□□□■□□□□□□重
- 甘み 辛□□■□□□□□□□□□□甘
- 酸味 弱□□□□□■□□□□□□□強
- 爽やかな酸味
Profile
J. Moreau & Fils Blanc
- 【Ownership】J. Moreau & Fils (1998〜 Boisset groupの一員)
- 【Region or Appellation】Vin de France - Vin de Table > France
- 【Classification】
- 【Wine Style】White - Tropical and Balanced
- 【Grape/Blend】White Blend Wine
- 【Blend】Chardonnay, Chenin Blanc, Folle Blanche, Ugni Blanc, Colombard
- 【Food Pairing】Chicken and Turkey
- 【Sweetness】
- 【Maturation】
- 【Alcohol ABV】12 - 12.6%
- 【Avg. Price 】¥5,000/750ml
Winery
- J. Moreau & Fils は、 Burgundy 地方北西部の Chablis ワイン産地にあるワイン生産者でありネゴシアンでもあります。
- 1814年に創業したこの会社は、3つの Grand cru wines、「Vaudesir」「Valmur」「Les Clos climats」と、5つの Premier crus、「Mont de Milieu」「Vaucoupin」「Fourchaume」「Montmains」「Vaillons」を生産しています。
- この地域の他の多くのワイナリーと同様に、同社はスタンダードな Chablis と Petit Chablis も生産しています。
- Négociant : 自社畑のブドウだけでなく、他のブドウ栽培農家や小規模生産者からブドウ、果汁、またはすでに醸造されたワインを買い付け、熟成、瓶詰め、販売を行うワイン商社のことです。
- Chablis :フランスのブルゴーニュ地方最北端にあるワイン産地で、辛口のシャルドネ(白ワイン)が有名です。
- grand cru:特級畑のこと。Chablis における最高級の格付けです。
- premier cru:一級畑のこと。グラン・クリュに次ぐ、優れた畑の格付けです。
- climat:気候や土壌、地形などが独自の特性を持つブドウ畑の区画(テロワール)に付けられた伝統的な名称です。
- スタンダードの村名ワインは、温度管理されたステンレス製のタンクで6か月から8か月熟成されます。一方、プルミエ・クリュ(一級畑)やグラン・クリュ(特級畑)のワインは、10か月から14か月かけて熟成され、この中には一部オーク樽で発酵・熟成されるものもあります。
- J. Moreau & Fils が最も得意とするブドウ品種は Chardonnay ですが、同社は多くのブドウ栽培農家と提携し、それ以外のさまざまな品種も扱っています。
- 具体的には、 Sauvignon Blanc, Chenin Blanc, Aligoté, Gamay, Merlot, Syrah, Cinsaut, Grenache などがあります。
- これらのブドウ畑を合わせると、総面積は200haに及び、300以上の区画にまたがっています。
- ブドウの産地は Pouilly-Fuissé, Sancerre, Vouvray, Bourgogne, IGP Pays d'Oc など、数多くの地域やアペラシオンに広がっています。
- J. Moreau & Fils は、1998年以来、Nuits-Saint-Georges に拠点を置く Boisset La Famille des Grands Vins としても知られている Boisset group の一員となっています。
Last updated 26-Jan-2022
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French Wine 雑学
Bordeaux Wine
- Bordeaux はフランスのAOCワインの約4分の1に当たる膨大な量のワインを産出しています。また質においても並酒から最高級ワインに至るまで有る幅広く多彩な銘醸地域であります。
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOC が正確な表現で、AC は、AOC の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合、或いは原産地とあわせて言う場合に AC を使う。 AC.Bourgogne の Bourgogneが AOC の O に当たる原産地名となります。
- Bordeaux の特有の制度として「Chateau 名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
- ボルドーワインは「Chateau Wine」と「Generic Wine」に分けられる。
- シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
- 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
- 自分の醸造所でワインを仕込む
- 自分のところで樽貯蔵する
- 自分のところで瓶詰めを行う
- Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
- シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- Bordeaux の大手ワイン商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
- ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。ラベル表示はAOCにのっとって3種類に分けられる。
2.Medoc や Graves 等の地区ワイン
3.Margaux や St-Emilion などワンランク上の Semi-Generic ワイン
- フランスには国で定められたワイン法があります。2008年までは「AOC法」、2009年からは「AOP法」で定められています。
AOC(AC)ワイン
- AOCとは Appellation d'Origine Controlee (原産地統制呼称制度) の略
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。
- 1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOCが正確な表現で、「AC」は、「AOC」の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合。
- 原産地とあわせて言う場合には、「AC」を使う。例としてAC.Bourgogne との表示は Bourgogneが「O」に当たる原産地なのでACを使っています。
2009年から施行されている「AOP法」で定められている最下層の「Vin de Table」はAOPまたはIGPのアペラシオン法で規定されている基準を満たしていないワインのカテゴリーです。
- Appellation d'OrigineProtégée(AOP)またはIndicationGéographiqueProtégée(IGP)のアペラシオン法で規定されている基準を満たしていないワインです。例えば、ヴィンヤードが生産地域外にある、使用されているブドウの品種または醸造技術が地元のアペラシオンの規則に準拠していないなど。
- 南フランス(ラングドック・ルシヨンなど)のカリニャンやメルローなどの高収量のブドウの木から生産されます。
- Vin de Franceに「ダウングレード」された品質の高いワインの例
- マルゴーのカベルネソーヴィニヨンとメルローと、ローヌ渓谷北部の豊かで柔らかなシラーを組み合わせた「Ch. Palmer」XIX’ヴィンテージ。
- アルザスのAOP法ではシャルドネをスチルワインに使用することは許可されておらず、アルザスの著名な生産者 Zind-Humbrechtのシャルドネを使用したワインである「Zind」です。
- サンテミリオンの原産地法で禁止されているブドウの木をシートで覆ったため Vin de Tableに格下げされたBadonThunevinの禁断のワイン。(大雨の時期でした)
- 古いヴァン・ド・テーブルのカテゴリーでは、EU内で栽培されたブドウであればワインを作ることができますが、ラベルには原産地、ヴィンテージの日付を表示することができませんでした。
- フランスのワイン生産者は新世界のワイン産地や新興のヨーロッパ産地との競争が激化する中、品質レベルをVDT(テーブルワイン)レベル以上に引き上げることを余儀なくされました。
- 解決策に新しいVin de Franceのカテゴリーを作り、ワインはフランスのブドウのみから作る。ヴィンテージと地域の記述はオプションにしました。
Bordeaux 格付け
1855年のパリ万国博覧会開催に際し、ナポレオン3世の要請を受けて制定されたフランスのBordeaux・Medoc 地区の格付け。世界的にも有名なこの格付けは160年以上経つ現在でもワイン市場に大きな影響力を持ち、ワインラヴァーにとっても大切な指標となっています。
Boedeaux には四つの地区にそれぞれ独自の格付けがあり、現在、総生産量の約5%を占める Bordeaux ワインが格付けにランクインしています。
Medoc メドック格付け
Medoc 格付けは、1855年開催のパリ万国博覧会の展示品の一つとして、時の皇帝ナポレオン3世の要請を受け、Bordeaux 商工会議所によって作成されました。
建前的には Gironde 県内すべてのシャトーを対象としたものですが、作成したのが Bordeaux 商工会議所のため、Libourne 商工会議所が管轄する Dordogne 川右岸の Saint-Émilion や Pomerol のシャトーは考慮されず、赤ワインの格付けは Medoc のシャトーに限定されました。
ただし、当時から名声の高かった Ch.Haut Brion が唯一の例外として Graves から選定されています。なお、格付けは試飲によって決められたものではなく、過去数十年にわたる取引価格をもとに決定されました。
Medoc の格付けは第1級から第5級までの5等級あり、1855年4月18日に発表された当初は合計57のシャトーが選ばれました。その後相続による分割や他のシャトーへの吸収などを経て、現在、第1級に5シャトー、第2級に14シャトー、第3級に14シャトー、第4級に10シャトー、第5級に18シャトーの合計61シャトーが格付け表に名を連ねています。
特筆すべきは1855年の制定以来1度だけ見直しが行われ、1973年に第2級の Chateau Mouton-Rothschild が第1級に昇格したことです。しかし、それ以降見直しは一切行われず、今後も行われる様子はありません。
Sauternes ソーテルヌ格付け
1855年のパリ万国博覧会で白ワインも格付けされています。対象は Sauternes と Balzac 地区の甘口ワインとされました。
格付け等級は三つに分かれており、別格扱いの最高クラス Premier Cru Supérieur にChâteau d'Yquem 、第1級の Premier Cru に11シャトー、第2級の Deuxième Cruに15シャトーの合計27シャトーが格付けされています。
Graves グラーヴ格付け
Medoc の格付け制定から100年近く後の1953年に発表され、1959年に承認されています。
Graves の格付けに階級分けはなく、1987年に制定されたAOC.Pessac-Leognan に属するシャトーから赤ワインが7シャトー、白ワインが3シャトー、赤ワインと白ワインの両方で選出されたのが6シャトーの合計16シャトーが選ばれています。
もちろん、Medoc の格付けで第1級に選ばれた赤ワインの Ch.Haut Brion もこの格付けに入っています。しかし、白ワインは生産量があまりにも少なくオーナーが辞退したため、格付けに入っていません。
Saint-Émilion サン・テミリオン格付け
Saint-Émilion の格付けもグラーヴの格付け同様、1855年のメドックの格付けの約100年後に制定されました。
生産者主導で行われる Saint-Émilion の格付けは10年ごとに見直しが行われます。これまでに1969年、1986年、1996年、2006年、2012年の6回にわたって改訂されました。
格付けは3階級にわかれたいます。 第1特別級 Premier Grand Cru Classé A・Premier Grand Cru Classé B と特別級 Grand Cru Classé です。10年ごとに見直しが行われますので格付けに興味を示さないシャトーや格付け辞退などが有り現在は約80シャトーが格付けに参加しています。
Cru Bourgeois クリュ・ブルジョワ
Cru Bourgeois の格付けは、常に問題提起され続け紆余曲折を繰り返して今日に至っており理解が難しいです。
1855年の Medoc 格付けに漏れたシャトーを対象として、1932年に Bordeaux 商工会議所と Gironde 県農業会議所の権威のもと発表されたのが Cru Bourgeois の格付けの始まりで、当初は444のシャトーが選定されました。Medoc 格付けの次のクラスとしての位置付けでしたが、省庁の認可を受けたものではありませんでした。
2000年の農務省の省令で、Cru Bourgeois の上位階級として Cru Bourgeois Supérieur と最高位にあたる Cru Bourgeois Exceptionnel が設定され、これに基づき2003年に公式の格付けが初めて発表されましたが、審査の公正さに異論が噴出し2007年、Bordeaux の行政控訴院はこの格付けを無効とする判決を下しました。
その後、シャトーのオーナーらは「Medoc Cru Bourgeois 連盟」を作り、格付けではなく、一つの認定としてクリュ・ブルジョワの名称復活を発表。
メドックの八つのAOC「Médoc、Haut-Médoc、Listrac、Moulis、Margaux、Saint-Julien、Pauillac、Saint-Estèphe」による官能検査の合格、第三者機関の訪問調査受け入れなど諸条件を満たした場合にのみ、Cru Bourgeois の認定を与えることになりました。
審査は毎年行われ、2年前のヴィンテージの認定シャトーが、毎年9月に発表されることになりました。
しかしながら無効となった上位階級のない格付けを差別化を求める有力シャトーの多くが参加を見送り Cru Bourgeois 連盟は、「2020年までに3段階からなる新たな格付制度を導入する」と2016年に発表。
2018年ヴィンテージから再び三つの等級に分かれる格付けになりました。上位から Cru Bourgeois Exceptionnel、Cru Bourgeois Supérieur、Cru Bourgeois となりました。2020年度の格付けには、 Cru Bourgeois Exceptionnel 14シャトー、Cru Bourgeois Supérieur 56シャトー、Cru Bourgeois 179シャトーの合計249シャトーが選出されています。