1855年に行われたナポレオン3世の格付けで第1級に評価され、今もなお進化し続ける脅威のグラン・ヴァンは、ボルドーのみならず、世界最高のワインの一つです。
Wine étiquette
Tasting
味わい/香り
- ボリューム 軽□□□■□重
- タンニン 控□□□■□渋
- 甘み 辛□■□□□甘
- 酸味 弱□□□■□強
- レンガ色がそろそろ見えそうなガーネット色。 ウスターソース、腐葉土、スパイス、ナツメグ、鉛筆の芯、樽香、少し熟成感が感じられる ミディアムボディ。 少し落ち着いてきた酸、丸くなったタンニン、甘味を伴う果実味 。
Profile
- 【Ownership】Groupe Artémis S.A.
- 【Winemaker】Hélène Genin
- 【Region or Appellation】Pauillac > Medoc > Bordeaux > France
- 【Wine Style】Red-Savory and Classic
- 【Grape/Blend】Cabernet Sauvignon – Merlot
- 【Blend】Cabernet Sauvignon, Merlot,
- 【Food Pairing】Beef and Venison
- 【平均価格】¥75,000/750ml
- 【平均年間生産量】18,000ケース
- 【格付け】1er Grand Cru Classé
- 【Maturation】French Oaked
- 【Alcohol ABV】12.5 - 14.1%
- 【Sweetness】Dry
Winery
- Ch.Latour は、世界で最も有名なワイン生産者のひとつである。Médoc 地区の Saint-Julien との境にある Pauillac コミューンの南東端に位置し壁をめぐらしたCh.Le'oville Las Casesの隣に92haの畑を所有しています。
- 1855年のボルドー格付けで1級に格付けされ、地球上で最も人気が高く高価なワイン生産者のひとつとなり、力強く骨格のある Cabernet Sauvignon 主体の、何十年も熟成可能なワインを生産している。
- この地は1331年から河口を守るための砦と守備隊が置かれ、いくつかの小作地ではブドウの栽培が始まっており、16世紀には早くもこの地のワインが Montaigne に認められています。砦はフランスとイギリスの100年戦争(1337年11月1日~1453年10月19日)において、このあたりの防衛の要となりました。
- ラベルに描かれている農園のシンボル、サン・ランベールの塔は防衛用の砦の一部です。鳩舎として設計され、1620年頃に建てられたもので、オリジナルの塔はもう存在しない。
サン・ランベールの塔 |
- Latour が単一の所有地として発展したのは、Mouton と Calon-Ségur にも関連する de Ségur 家の連綿と続く長い一族所有の時代が始まったことによる。これは1670年に始まり290年間続いた。
- 1698年、Alexandre de Ségur侯の所有になりSégur家による運営が20世紀まで続く。
- 1716年、Alexandre de Ségur侯は「Lafite」も所有する。
- 1718年、息子のNicola Alexandre de Ségurが Mouton、Calon Segurも手に入れる。
- フランス革命(1789年7月14日〜1795年8月22日)後に Latour は分割された。1841年まで完全に再統一されることはなかった。
- このシャトーは1993年以来、フランスの大富豪 François Pinault が所有しており、彼の持ち株会社である Groupe Artemis の傘下にある。
- Groupe Artemis が所有する他の有名なシャトーには、 Burgundy の Morey-Saint-Denis「Le Clos de Tart」、 Vosne-Romanée「Domaine d'Eugénie 」、Condrieu の「Château-Grillet」、 Napa Valleyの「Araujo Estate」がある。
- 栽培面積の約80%をCabernet Sauvignon が占めている。残りのほとんどは Merlot で、Cabernet Franc と Petit Verdot が少量植えられている。
- Grand vin は、1759年のドメーヌの見取り図に描かれているシャトーを囲む畑の区画からのみ造られる。これらの区画の葡萄の樹齢は約60年である。
- それ自体が評価の高いセカンドワイン Les Forts de Latour とサードワイン Pauillac de Latour のワインを造っている。どちらも樹齢の若いブドウから造られる。
- 1998年に新支配人 Frédéric Engerer 氏が就任し、今に至るまで、革新的な取り組みで品質を向上させ続けています。
- 2012年、Latour estate は、Frédéric Engerer を通じ Bordeaux のほぼすべての主要銘柄が毎年参加している Bordeaux's En Primeur 発売前販売キャンペーンに参加しないことを発表し、物議をかもした。2012年以降、この決定を撤回する気配はない。
- 一般的にボルドーのシャトーは、収穫の翌年に樽での熟成段階にあるワインをプリムール販売します。通常、高級ボルドーワインは収穫の約3年後にリリースされるために、収穫したブドウが収入となるのが遅いという問題を解決してくれます。
- シャトーの資金運営が楽になるため、ボルドー地方で伝統的に行われている慣行ですが、ラトゥールでは「飲み頃になった美味しいワインを販売する」ということから、全てのワインを飲み頃までシャトーのセラーで寝かせることにしました。
- これには巨大な設備と資金力が必要になります。しかも、ラトゥールは「飲み頃」ということにこだわり、3年より長い期間熟成させてからリリースしています。
Ch.Latourを造る偉大な畑ランクロ(l'Enclos)
- 「ワインの品質の8割は畑で決まる。」という言葉があります。その点、Latour の畑は、偉大なワインになることを約束されたものといっても過言ではありません。
- 全92haの畑を所有していますが、Gran vin 用には、ランクロと呼ばれる47haの区画のブドウのみを使用し、それ以外のワインに使用する区画とは完全に区別しています。
- ランクロはメドック地区の中でも特別に分厚い砂利質を持つ畑で、ここにCabernet Sauvignon 種80%、Merlot 種18%、Cabernet Franc 種、Petit Verdot 種が2%植えられておりLatour の荘厳なスタイルに反映されています。
- さらに、2009年という早い時期から、ビオディナミで完全有機栽培を実践。この農法は通常のブドウ栽培に比べ数倍の労働力が必要、そして湿度が高くカビ病の蔓延しやすいボルドー地方では馴染み難く2018年現在でも極僅かなシャトーしか取入れていません。
- 偉大な畑と、手間を惜しまない畑仕事は世界最高クラスです。
Wine 雑学
AOC(AC)ワイン
- AOCとは Appellation d'Origine Controlee (原産地統制呼称制度) の略
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。
- 1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOCが正確な表現で、「AC」は、「AOC」の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合。
- 原産地とあわせて言う場合には、「AC」を使う。例としてAC.Bourgogne との表示は Bourgogneが「O」に当たる原産地なのでACを使っています。
Chateau system
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- Chateau system とは、ボルドーの特有の制度として「シャトー名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
- ボルドーワインは「シャトー・ワイン」と「ゼネリック・ワイン」に分けられる。
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
- 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
- 自分の醸造所でワインに仕込む
- 自分のところで樽貯蔵する
- 自分のところで瓶詰めを行う
- Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- ボルドーの大手酒商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
- ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。
- ボルドー全域のもの「Bordeaux」
- 地区のもの「Medocや Graves・・・・」
- 村のもの「MargauxやSt-Emilionなど」。これはセミ・ゼネリックとワンランク上の呼び方をする。
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