イタリアワイン概要
ワインは、産地の気候・地形・土壌、それと風土がワインの性格を作っている以上、産地情報を知る事が大事です。
イタリア半島は葡萄栽培の長い歴史を持っており驚く程の数の品種があり、それらをラベルから読み取らなければいけない。ラベルから産地 、収穫年、生産者などの情報を読み取りワインを買います。というもののイタリアワインのラベルは、そのデザインが様々で非常に多様ですので難儀です。
イタリアワインに於いては個人主義的なイタリア人気質がワイン造りに反映していますので銘柄以上に生産者を知る事が大事です。
イタリアワインに於いては個人主義的なイタリア人気質がワイン造りに反映していますので銘柄以上に生産者を知る事が大事です。
イタリア半島は日本の緯度に当てはめれば、樺太南部から金沢に相当する位置にあり、日本同様、地方によって気候、風土は大きく変化します。
この半島はローマ帝国崩壊以降長い間、権力が地方に分散されていた事により地域によって歴史が大きく異なります。
この多様な風土と歴史を持つ半島の総ての地域でワインが造られておりワインの種類は驚くほど多いです。
この多様性がイタリア・ワインの特徴であり、悪く言うとイタリア・ワインを分かり難いものにしています。ワイン名も産地の地名であったり、品種名であったり、歴史や物語から取ったものだったりと、分かりにくさに拍車を掛けています。
イタリアワインの種類
色調による分類
- 赤ワイン(Rosso)(Rubino)
- ロゼ・ワイン(Rosato)色調の濃いものは(Chiaretto)(Cerasuolo)
- 白ワイン(Bianco)
- 発泡ワイン
質による分類
- 「Riserva」この表示のないワインより上質の上級酒を意味する。
- 「Superiore」Riservaとほぼ同等の意味。1992年の新規定により廃止の方向にある。
- 「Classico」古くからそのワインを生産していた特定の地域を表します。これの付かないワインより一般的には上質と捉えることができる。
造り方による分類
- 「Passito」収穫したブドウを陰干しにして糖度を高めてから醸造するワイン。
- 「Recioto」Passito同様
- 「Vin Santo」ブドウを収穫した後、ワラの上で数カ月乾燥させ、糖度が高まったところで果汁を搾り発酵させ密閉した樽で熟成させたワイン。
- 「Liquoroso」アロマティックなブドウの品種にアルコールorブドウの蒸留液、凝縮したモスト(ブドウ果汁)などを加えて造る。
- 「Chlaretto」赤ワインと同様の醸造工程で発酵の途中で果皮を取り除いて造られるロゼワイン。
- 「Aromatizzato」ワインにアルコール、砂糖やハーブ類を加えたもの。アルコール度数は21度。ラベルに、<VINO-Aromatizzato><Vermut><Aperitivo a Base di Vino><Vino Chinato>のいずれかの表示をしなければならない。
- 「Novello」「Vino Glovane」「Vino Nouvo」イタリアにおけるヌーヴォーワイン(新酒)。フランスより10日ほど早い11月6日解禁。炭酸ガス浸漬法と低温発酵法がある。
発泡製ワイン
Frizzante
ガス圧が、セ氏20度で、1~2.5気圧の弱発泡性のもの。
Spumante
ガス圧が、セ氏20度で、1~2.5気圧の弱発泡性のもの。
- 瓶内発酵〔シャンバーニュ法〕 Methode Classico Champenois と表示する。
- タンク内発酵〔シャルマー法〕
残糖分
SECCO (辛口) 。残糖分が0~4g/L
BBOCCATO (薄甘口)。残糖分が4~12グラム/L
AMABILE (中甘口)。残糖分が12~45グラム/L
DOLCE (甘口)。残糖分が45グラム/L以上
ラベルの読み方
商標がワイン名より大きくデザインされていることも、イタリアワインの特徴と言えます。
イタリアワイン法
フランスのAOC(1935年制定)に倣って、1963年にワインを法的に特定整備し「DOC」を定め、1980年「DOC」の上位に「DOCG」を設けた。1992年、VdTの上位に、生産地の表示を義務付けた「IGT」を新設した。
DOCG(統制保証原産地呼)
最上位のDOCGワインは、 ワインが持つ権威を国が保証するもので、必ずしも、一般的に言う「力強い偉大なワイン」 では有りません。「そのワインに歴史と伝統があり、自然と文化と結びついていて、かつ内外での評価が高い」と言うことが条件である。
2015年現在、73銘柄がDOCGに認定されている。DOCGワインには瓶の頭に検査に合格したことを示す公式シールが貼られています。
現在認められているDOCGワインは、同一DOCG内の比較あるいは各DOCGワイン間の比較においても、品質面での差が大きいという問題点が有る。
最上位のDOCGワインは、 ワインが持つ権威を国が保証するもので、必ずしも、一般的に言う「力強い偉大なワイン」 では有りません。「そのワインに歴史と伝統があり、自然と文化と結びついていて、かつ内外での評価が高い」と言うことが条件である。
2015年現在、73銘柄がDOCGに認定されている。DOCGワインには瓶の頭に検査に合格したことを示す公式シールが貼られています。
現在認められているDOCGワインは、同一DOCG内の比較あるいは各DOCGワイン間の比較においても、品質面での差が大きいという問題点が有る。
例として「キャンティ」は広大な地域が同一DOCGとして認められ、年間約1億本以上のワインが造られ、二千円前後のものから数万円のものまでが存在します。また「アステイ」はフランスにならい、イタリア独自のアロマティックな発泡性甘口ワインだが、工業的にタンク内で二次発酵させるもので、しかも大量に生産されており、このワインが果たしてイタリアを代表する最上位のDOCGのカテゴリーとして適切だろうか という問題もあります。
DOC(統制原産地呼称)
DOCワインは、産地と使用品種が限定され、生産量も制限規定がある。醸造方法や熟成期間に加え、色調,香り,味わい,アルコール含有量,酸度,その他の基準が定められている。2015年現在、332銘柄。
IGT(限定産地表示テーブル・ワイン)
IGTは、テーブル・ワインの中の、特定の産地で特定の葡萄品種から造られるワインで、産地(州,県,地域)が特定出来、使用品種が明示されたワインである。同じ品種を85%以上使用すれば品種名も表示できる。2011年現在、IGTは118銘柄。
VdT(テーブル・ワイン)
VdTは、瓶詰時において,その使用品種,収穫年,原産地の表示の必要のないのもで、 EUで認められた品種で、アルコール度が9%以上であれば、何処のブドウを使ってもいい。
「スーパーIGT」
これは1968年、トスカーナ中部の海岸に近い地域で造られた「サッシカイア」が登場した事に始まる。国際品種を使い、DOCやDOCGの規定外の造り方をしたワインで、世に出ると、その品質の高さで、たちまち人気を博し、内外の市場で高い評価を受けた。この成功が一つの潮流を作り、「スパーIGT」と呼ばれる数多いワインを生み出していった。
国際品種(赤ではカベルネ・ソーヴイニョン、ピノ・ネロ、メルロー種、白ではシャルドネ、ソーヴイニヨン・ブラン種)を使ったものが大半であが、地元の伝統品種とこれらのブドウを組み合わせたワインも造られている。生産量を抑え小樽での熟成を行うものが殆どである。
これらのワインは、DOCやDOCGの規定外の造り方をしているので、最初は「VdT」のカテゴリーに入れられていた。しかし、「一定地域のブドウを使用していることから「IGT」に組み込まれるようになった。(中には「サッシカイア」のようにDOCに認められたものもある)
EUワイン規則とイタリアワイン法との関係
EU加盟国には「EUワイン規則」というものがありますが、イタリアワインの殆どは伝統的表示をしています。
1.「DOCG」「DOC」=DOP(保護原産地呼称ワイン)
2.「IGT」=LGP(保護地理表示ワイン
3.「VdT」=VINO(ヴィーノ)
1.「DOCG」「DOC」=DOP(保護原産地呼称ワイン)
2.「IGT」=LGP(保護地理表示ワイン
3.「VdT」=VINO(ヴィーノ)
イタリアワインの品種
赤ワイン代表的品種
- Nebbiolo(ネッピオーロ)
- Sangiovese(サンジョヴェーゼ)
- Barbera (バルベーラ)
- Dolcetto(ドルチェツト)
- Aglianico(アリアニコ)
白ワイン代表的品種
- Moscato(モスカート or マスカット)
- Malvasia(マルヴァジア)
- Trebbiano(トレッビアーノ)
- Pinot Bianco(ピノ・ビアンコ
- Cortese(コルテーゼ)
- Garganega(ガルガネガ)