ボルドーワイン  Blanc de Lynch Bages 2001'

2020年4月29日水曜日

Bordeaux Le Medoc

t f B! P L

シャトーの北側を「Mouton Rothschild」と「Lafit Rothschild」に挟まれ、南側は「Pichon-Lalande」「Pichon-Longueville」「Latour」が隣接するという抜群のロケーションを誇っています。
1990年からはMagauxやHaut-Brion同様ごく少量の白ワインもリリースしております。その希少価値は高い人気を誇っています。


エチケット日記

2003'08/00    2-1


2003'09/00    2-2


Blanc de Lynch Bages 

【種類・格付けAOCワイン / Chateau Wine  Medoc Cinquiemes Crus (第5級)
【地 域】Bordeaux
【地 区】Medoc
【村 名】Pauillac
【所有者】Cazes家
【生産者】【栽培業者】Jean Michel Cazes
【Cepages】Semillon
管 理
 収穫は全て手摘み、選果はブドウ畑の中で行い、醸造所に運んできた後は、除梗・破砕をしてから、タンクの中にポンプを使ってブドウの粒を搬入するという、「Lafite」と同じ方法を取っています。
醸造は、合計33基あるステンレスタンクの中で行い、ほぼ28~30℃の温度でアルコール発酵の後、果皮浸漬を行います。アルコール発酵開始から果皮浸漬終了までは、大体20~30日となっています。 
その後、ワインを一旦地下にあるタンクに移し、ワインの中に残っている粕を取り除いてから再度タンクへ戻し、マロラクティック発酵を行います。しかし、全てのワインを同じように行うのではなく、全体の30%は新樽の中でマロラクティック発酵させます。30%の理由は「マロラクティック発酵をタンクで行ってから樽に入れると、最終的にワインについている樽香が、4月に行うプリムールの試飲の際に間に合わない。正確な判断を得られる様、プリムール用ワインに早く樽香を付けるため樽の中でマロラクティック発酵を行う」との理由でした。 
通常、9月に収穫されたブドウは、約2年間はシャトーの中で醸造・熟成を続け、2年後の11月頃から出荷が始まります。その間、約18ヶ月間ほど樽の中で熟成を行うため、樽香がしっかり付きます。近年は、多くのシャトーで、一部または全てのワインのマロラクティック発酵を樽の中で行い、樽香を早めにつけておくという方法が実施されています。 
マロラクティック発酵が終わった後は、ブレンドが行われます。ブレンドされたワインは樽に入れられて、合計12~15ヶ月間の熟成に入ります。使用している樽は、9社~12社と比較的多めのメーカーから購入しており、全てフレンチオークで、焼付けはミディアムにしています。 
澱引きも、伝統的に3ヶ月に1回行い、熟成が終了した後、一旦すべてのワインをタンクに戻して、そこで卵白でコラージュを行います。格付け上位のシャトーなどと同様に、自社で瓶詰めを行うなど最後まで徹底した管理を行います。

Jean Michel Cazes

 彼は AXA Millésimesの取締役に就任すると資産運用資金をワインに向けさせ成功させます。Ch.Pichon Longueville Baron、Ch.Cantenac Brown、Ch.Suduiraut、Ch.Pibran、等を買収し資産価値を向上させます。但し投資目的での購入ですのでいずれ売却されるでしょう。2000’でAXA Millésimesの取締役は退任しています。
St.-Estephe村のCh.les Ormes de Pezの所有者でもある。

Medoc

 Medoc地区で最も有名なアペラシヨンと言えば、5つの1級シャトーのうちの3つが集中しているPauillac村です。その中でも、良いワインが産れると評されるブドウ畑は、大きく分けて3地域あります。
㈠ Pauillac最南端の「St.-Julien」と「Pauillac」の境界線の一帯。
3地域の中で最もGironde川に近く【Latour】【Baron de Pichon Longueville】などがある地域になっています。 
㈡ Pauillac最北端の、St.-EstepheとPauillacの境界線の一帯。
3地域の中では最も海抜が高く、ちょうど小高い丘になっています。ここには【Lafite Rothschild】【Mouton Rothschild】といったシャトーがあり有名です。 
㈢ Lynch Bagesを頂点とする通称『バージュの丘』と呼ばれるエリアです。

バージュの丘

 2号線を、【Latour】【Baron de Pichon Longueville】などを通り過ぎて北上していくと、坂がありLynch Bagesを過ぎた辺りから、今度はPauillac村に向かって下っていく。
Ch.Lynch Bagesの前に立ってみると、その傾斜、海抜の高さが実感できます。東にはMouton Rothschild川、北東にはその昔ワインの積み出しで栄えたPauillac村が広がります。
北西には、Lynch Bagesの畑が斜面となって北側へ下っていて、道路を過ぎるとまたMoutonなどのPauillac北側にあるシャトーに向かって上りの斜面となっていきます。 
ちょうどこの地域は、Gironde川によってもたらされた砂利が堆積している、非常に水はけの良い場所です。
Ch.Lynch Bagesが所有する90haのブドウ畑は、このようにPauillacを代表するような絶好のロケーションにあります。

歴 史


 Lynch Bagesは16世紀から今と同じ広さで存在しており名前はバージュの古い小さな集落の名に由来している。
1934年Jean Charles Cazesの所有以来Cazes家の所有が続いている。彼はMedocでもワイン製造に定評のある人物で35年間にわたってワイン栽培に力を注ぎ、Ch.Lynch Bagesの評価を大きく高めた。又、1936年にはSt.-Estephe村のCh.les Ormes de Pezを購入している。
1972年、95歳で亡くなったJean Charles Cazesの後を、息子André Cazes(1947-1991年までPauillac市長)が引き継ぎ現在は孫のJean Michel Cazesが相続し今に至っている。代々のCazes家の功績により、Lynch Bagesの品質は着実に向上し、現在の高い評価を勝ち得ています。
良質のブドウから出来るワインは非常に凝縮し、ミネラル分が豊富で、スパイシーな香りが特徴的です。若いうちからタンニンもまろやかで、口当たりが良く、エレガントさも感じさせてくれます。「典型的な長期熟成型のワイン」と賞されるLynch Bagesは、Medoc格付5級ですが、その実力は決して侮れません。格付けを遥かに超えた味わいがあります。 

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趣味として、Wineや台湾の紹介ブログを書いたり、台湾では大阪の食文化を紹介しながら「話せる日本語」を教えています。 30代前半で起業、60で引退、現在は大阪、南国台湾を往復しながらフリーランスな生活をしています。

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