Saint-Émilion 格付け最高峰 Premier Grand Cru Classé A のメルロー主体のグラン・ヴァン
Wine étiquette
Tasting
- ボリューム 軽□□□□□■□重
- タンニン 控□□□□■□□渋
- 甘み 辛□■□□□□□甘
- 酸味 弱□□□□■□□強
- 綺麗な熟成、果実感、タンニンは丸い。
Profile
- 【Ownership】Barons de Rothschild
- 【Region & Appellation】Saint-Emilion Grand Cru > Saint Emilion> Bordeaux
- 【Classification】Saint-Emilion Premier Grand Cru Classé A(2012’昇格)
- 【Wine Style】Red-Savory and Classic
- 【Grape/Blend】Bordeaux Blend Red Wine
- 【Blend】Merlot, Cabernet Franc & Cabernet Sauvignon
- 【Food Pairing】Beef and Venison
- 【Sweetness】Dry
- 【Maturation】Oaked
- 【Avg. Price 】¥55,000/750ml
- 【Ageing】for 18 - 32 months,70% ~ 100% new oak,
Winery
- Château Pavie は、Bordeaux 北東部、 Dordogne 川右岸の Saint-Émilion のアペラシオンにあるワインのドメーヌである。
- 1955年の Saint-Émilion 格付けでは Premier Grand Cru Classé (B) に選ばれたが、2012年の格付けで Premier Grand Cru Classé (A)に昇格した。 メルロー主体のグラン・ヴァンで知られる。
- Saint-Émilion town のすぐ東、Saint-Émilion 台地の南端にある37ヘクタールのブドウ畑は、台地の石灰岩の岩盤と日当たりも良い南向きの斜面の絶好の位置にある。
- ローマ時代からブドウの木が植えられていたとされるこの場所は、何世紀にもわたって所有者が変わり、境界線も変わってきた。
- 19世紀後半に Ferdinand Bouffard が、Pavie や隣接する多くのブドウ畑とシャトーを購入し、いくつかのドメーヌの基礎を築いた。彼はそれらを別々の事業体として管理し続けた。
- 20世紀初頭までに、Château Pavie、Pavie Macquin と Pavie Decesse の3つに分割された。 Château Pavie は現在も3つのシャトーの中で最も大きく Saint-Émilion 地区でも最も大きなドメーヌである。
- Ch.Pavie は、1955年の Saint-Émilion 格付けで Premier Grand Cru Classé (B)に選ばれ、何十年もの間、時には業績不振に陥ることはあっても、評価の高いドメーヌとして君臨してきた。
- フランスのスーパーマーケットの大物 Gérard Perse は、1993年に Château Monbousquet 、1997年に Pavie Decesse 、1998年に Château Pavie を購入している。Gérard Perse は畑とワイナリーの大幅なアップグレードのためブドウの木の多くを植え替え Michel Rolland を consultant winemaker として迎える。
- その後の Château Pavie のヴィンテージは著しく異なり、いくつかの論争を巻き起こした。当時のワイン業界の2大巨頭であるアメリカの評論家 Robert Parker には概ね好評であったが、イギリスのワイン界の大御所 Jancis Robinson MW には酷評を受けた。とはいえ、Pavie のワイン造りは確実に向上しており、2012年の Saint-Émillion の格付け見直しにより、最高峰の Premier Grand Cru Classé (A)に昇格した。
- Saint-Émillion は1955年以来、公的格付けがなされていて、10年毎に見直しを計る事になっています。
- Saint-Émillion に格付けが導入されて以来の67年間、 Premier Grand Cru Classé (A) の称号を保持していたのは Château Cheval Blanc と Château Ausone の2つのドメーヌだけだった。
- 2012年の格付け見直しで Château Pavie と Château Angélus が Grand Cru Classé A に昇格した。このアペラシオンで最高のワインを生産できることは疑いようもなかったが、それでもこの動きは伝統を打ち破るもので多くの物議を巻き起こすことになる。
- 実際、2021年になると、 Cheval Blanc と Ausone が格付けから離脱することを発表し、Angélus も2022年にそれに続いた。
- Château Pavie のブドウ畑は、 Saint-Émilion の町から南へわずか2キロのところにあり、およそ 60%が Merlot,、25%が Cabernet Franc、15%が Cabernet Sauvignon である。
- パリを拠点に活動する建築家兼装飾家の Alberto Pinto が監修した広々としたテラススペースと石造りの装飾が施され全面改装された château Pavie の建物が2013年に公開された。
- 2005年に Tour Simard から改名された Arômes de Pavie というセカンド・ワインを造っている。 このワインは平均樹齢10年未満の若い樹から造られるのに対し、Grand vin Pavie は樹齢50年弱の古木から造られる。
- 総生産量は、年間およそ8000ケース。
- Gérard Perse の全 wine estates の portfolio を監督する Vignobles Perse は、 Ésprit de Pavie も生産している。このワインは Bordeaux 全域で収穫された果実から造り一般的な Bordeaux appellation の名でリリースされている。 メルロ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨンのブレンド比率は Pavie とほぼ同じで、 Pavie と Monbousquet のワインに使われていたオークで熟成される。
Last updated 26-Feb-2023
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Wine 雑学
AOC(原産地統制呼称制度)
AOC(AC)ワイン
- AOCとは Appellation d'Origine Controlee (原産地統制呼称制度) の略
- フランスの伝統的なワイン産地には、使っている葡萄品種や栽培方法、醸造方法などにそれぞれ固有のスタイルがあり、そのような産地の個性を守るための法的な規制です。
- 1935年にフランスで制定され、INAO(国立原産地名称研究所)が管理をしています。
- AOCが正確な表現で、「AC」は、「AOC」の表現が何度も続く場合に簡略化して言う場合。
- 原産地とあわせて言う場合には、「AC」を使う。例としてAC.Bourgogne との表示は Bourgogneが「O」に当たる原産地なのでACを使っています。
Bordeaux Chateau system
Chateau system
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- Chateau system とは、ボルドーの特有の制度として「シャトー名をラベルに表示」したワインを市場に出すための条件を決めた制度です。
- ボルドーワインは「シャトー・ワイン」と「ゼネリック・ワイン」に分けられる。
シャトー名をラベルに表示できる条件。畑や醸造所の設備などへの条件はありません。
- 自己の葡萄畑で栽培した葡萄のみを使用する
- 自分の醸造所でワインに仕込む
- 自分のところで樽貯蔵する
- 自分のところで瓶詰めを行う
- Chateau Wine の中でも常に高品質ワインを造っているシャトーには公的「格付け」がなされておりラベルには「Cru Classe」と表示し区別している。
「Generic Wine」
シャトー名を表示できないので、地域・地区・村のAOCの名前が大きく表示される。
- ボルドーの大手酒商(メーカーやネゴシアン)が、その地区や村の葡萄や樽酒を買い集め、混醸したワインを言う。 当然ながら他の地区や他の村の葡萄や酒を混ぜることは出来ません。
- ワインはその地区や村の性格を反映し、AOCの規定に従った一定の水準以上のものでなければならない。
- ボルドー全域のもの「Bordeaux」
- 地区のもの「Medocや Graves・・・・」
- 村のもの「MargauxやSt-Emilionなど」。これはセミ・ゼネリックとワンランク上の呼び方をする。
Saint-Émillion の格付け(1955年制定)
- Saint-Émillion は1955年以来、公的格付けがなされていて、10年毎に見直しを計る事になっています。
- これまでに1969年、1986年、1996年、2006年、2012年、2022年の6回にわたって改訂された。
- 格付けはそれぞれのシャトーのワインの価格や地価、ブランド性に大きく影響を及ぼします。そのため、2006年の見直しでは、降格した13のシャトーのうち八つのシャトーがその公平性を巡って不服を申し立て、訴訟となる。結果、2006年の格付けは取り消しとなり、1996年の格付けの効力を2011年まで延長するという暫定措置が取られた。
- 2012年の格付けでは、Premier Grand Cru Classé A に、新たに Château Pavie と Château Angélus が加わった。それまでは、Château Cheval Blanc と Château Ausone の2つのドメーヌだけだった。また、小さなガレージワイナリーから急成長しシンデレラワインという呼び名を持つCh. Valandraud や Ch. Canon La Gaffelière など四つのシャトーが Premier Grand Cru Classé B に昇格した。
- 2022年の格付けでは、Ch. Figeac が Premier Grand Cru Classé A に昇格した。
- 1955年から頂点に立ち続けてきたPremier Grand Cru Classé A の Ch. Ausone と Ch. Cheval Blanc の2シャトーが、審査基準を理由に格付けに参加しないことを表明。
- Ch. Angelus は、共同経営者の有罪判決を受けて格付けから撤退。
- Ch. Canon La Gaffelière(Premier Grand Cru Classé B)も、格付けを辞退。
2022年のプルミエ・グラン・クリュ・クラッセに格付けされたシャトー
Premier Grand Cru Classé A
- Ch. Figeac
- Ch. Pavie
- Ch. Beau-Sejour-Becot
- Ch.Beausejour Duffau Lagarrosse
- Ch. Belair-Monange
- Ch. Canon
- Ch. Canon La Gaffelière
- Ch. Larcis-Ducasse
- Ch. Pavie-Macquin
- Ch. Troplong-Mondot
- Ch. Valandraud
- Clos Fourtet
- La Mondotte
- Ch. Trottevieille